労働基準・労働慣行

基本的な考え方

当社は、社員の「仕事と生活の両立」を支援するため、労働時間の適正化・業務効率化活動などの取り組みを推進するとともに、次世代育成支援対策推進法に基づき、これまで7回の行動計画を達成し、仕事と育児の両立支援に取り組んでいる事業主として厚生労働省から認定を受けるなど、育児・介護関連制度の整備に積極的に取り組んでいます。

体制

多様な人材が活き活きと働ける環境づくりに向けて、労働組合と会社は各種専門委員会を設置し、関連諸制度の改善やモニタリングの強化に取り組んでいます。また、社員の意識調査や社員と経営幹部が直接対話できるタウンミーティングを定期的に実施し、得られた意見を組織運営や人事制度企画に活用しています。

労使による対話の重視

当社では、企業の発展は組合員の生活向上とともにあるという考え方を基本に、労使がお互いの立場を尊重しながら、徹底的に話し合うことで、さまざまな課題の解決に取り組んでいます。年4回開催する「中央経営協議会」は70年に及ぶ歴史を誇り、労使の代表者が事業環境や経営状況などについて意見を交換しています。また、「時間短縮専門委員会」「福利厚生専門委員会」などの各種専門委員会を設置し、働き方の多様化が進展する中で、全ての社員が活き活きと働ける環境づくりに向けて、各種制度の改善やモニタリング機能の強化を図っています。

社員の「生の声」を聴くしくみ

●社員の意識調査を実施

当社では2006年から「活き活き職場調査」という名称で、当社および国内グループ各社の社員を中心に、職場や社員の活き活き度に関する調査を実施し、社員の活き活き度や組織の活性化度合い、人事施策の効果等を定点観測することで各種施策立案に活用してきました。
2022年からは、海外グループ各社への展開、エンゲージメントの向上等を目的に調査内容や名称を見直し、「住友電工グループ・グローバルエンゲージメントサーベイ」として社員の意識調査を実施しております。調査結果については、引き続き各種取り組みの参考情報として活用していきます。

●タウンミーティングの実施

当社では、社長をはじめとする経営幹部と、「基幹職層」、「製造現場管理監督者層」、「若手総合職層」などが出席する「タウンミーティング」を階層別に実施しています。「基幹職層」や「製造現場管理監督者層」を対象とするタウンミーティングでは、上司の立場から部下や後輩の育成、職場運営方法など会社の目指すべき方向や課題について、また、「若手総合職」を対象とするタウンミーティングでは、働き方改革に関する各職場の現状や、評価制度、キャリア形成など、人事諸制度に関して生の声を聴き、施策の充実、若手社員の人事制度理解やモチベーションアップにつなげています。    

働き方の見直しの取り組み

活き活きとした職場づくりとダイバーシティ経営を目指した働き方の見直しを推進

当社では、2008年よりメリハリのある働き方の実現を目指して、全社運動を推進し、年間総労働時間の削減や有給休暇の取得促進、業務効率化による生産性向上を目指す取り組みを全社・各部門で行っています。
現在は、特に組織風土や意識面への働きかけ、生産性向上の面ではインフラ・ITツールの活用、業務ルールやプロセスの見直しなど、さまざまな観点からの取り組みを行っています。
また、施策の実施にあたっては、社員意識調査「住友電工グループ・グローバルエンゲージメントサーベイ」の指標を活用しながら、各職場や個人の課題に応じた活動を実施することで、より魅力のある職場の実現を目指します。
今後も、当社事業の発展に向けて、単なる労働時間削減にとどまらない企業業績の維持拡大に寄与する「働き方の見直し」に継続的に取り組んでいきます。

休暇制度の拡充

当社では、「働き方の見直し」を推進する中で、部門単位で2日、個人単位で5日の「計画有休制度(年次有給休暇の計画的付与)」や、1時間単位で有給休暇を取得することができる時間単位有休制度を導入し、有給休暇の取得促進に取り組んでいます。また、一定の勤続期間に応じて、有給休暇を連続5日間取得する「5日連続有給休暇」など、有給休暇を取得しやすい環境づくりにも取り組んでいます。

勤務間インターバルの制度の導入

2020年4月から、休息時間の安定的確保、長時間労働の抑制による健康確保とより一層の生産性の維持・向上を目的に、終業時刻から次の勤務の始業時刻までに十分な休養を確保するための「勤務間インターバル制度」を導入しています。

在宅勤務制度の導入・拡大

育児・介護などにより、会社での就業に一定の制約を受ける社員が自宅等で就業できる仕組みとして、2016年度より在宅勤務制度を導入していましたが、柔軟で効率的な働き方の実現、働き方の見直しによる生産性向上等を目的に、2018年10月より対象者を自律性をもって業務を遂行でき、成果を創出できる等の要件を満たす社員に拡大しました。
2020年以降は、新型コロナウイルス感染症の感染予防・拡大防止と事業継続の両立の観点から、一カ月あたりの利用上限日数を時限的に撤廃するなど、在宅勤務を積極的に活用しています。働き方の柔軟性を高め、多様な人材が活躍できる環境づくりの一環として、在宅勤務の効果的な運用を一層を進めていきます。

平均所定外労働時間
平均総労働時間の推移2023
  
プラチナくるみん
特例認定マーク「プラチナくるみん」
ワーク&ライフガイドブック
ワーク&ライフハンドブック

仕事と生活の両立支援

これまで、出産する女性社員の多くが育児休業を取得した後に職場復帰をはたすなど一定の成果をあげており、女性社員だけでなく男性社員も育児休業や配偶者出産休暇を取得することで育児に参加しやすいよう制度拡充を進めてきています。
また、ワーク&ライフに関する各種両立支援制度やその活用方法などについて紹介するガイドブックをイントラネットに掲載するなど、社員一人ひとりの理解を深める取り組みも実施し、仕事と生活を両立できる職場環境作りに向けて、さまざまな取り組みを進めています。

Childcare Centers
育児期の社員への支援(託児所・保活コンシェルジュ)

育児期の社員への支援(託児所・保活コンシェルジュ)

2008年3月に横浜地区、同年4月に大阪地区、そして2009年3月には伊丹地区にも託児所を開設(大阪地区は住友化学(株)様との共同運営)しました。さらに東京地区では、当社及び他社6社が共同運営する企業主導型託児所の利用を2018年9月より開始しました。
また、2014年10月には、当社の託児所を利用できない社員に対して、保育所探しを支援するサービス(保活コンシェルジュ)を導入しています。

ジョブリターン制度の導入

2008年4月から、出産・育児・介護等を理由として、やむを得ず退職した社員が就業可能となった場合(退職後3年以内・海外転居の場合は5年以内)に、会社が本人と面談を行い、原則として退職前の職場で再雇用する「ジョブリターン制度」を導入しています。

配偶者海外赴任等休暇制度の導入

2017年4月から、配偶者の海外赴任等を理由とした退職を防ぐことを目的に、配偶者の赴任期間を休職扱い(最長5年)にすることで、継続的な勤務を可能とする「配偶者海外赴任等休職制度」を導入しています。

社員支援制度と法律との対比表
(2023年9月1日現在)