解析技術
分析・評価
放射光分析を活用したその場分析
先端大型研究施設を利用し、材料の構造解析や反応その場測定などの技術を開発しています。放射光分析では住友電工ビームラインを保有し活用しています。
原子レベルの構造解析
超高分解能走査型透過電子顕微鏡(STEM)を用いて、原子レベルの組織観察、結晶構造解析だけではなく、結晶方位解析などの高度な分析技術開発にも取り組んでいます。これらの技術を活用し、各種材料・デバイスの高品質化、高機能化を支援しています。
計算科学によるアルミハーネスの材料設計技術
アルミ線材は特定の元素を添加すると時間経過とともにその原子が凝集して高強度化します。この添加元素の探索や凝集条件の決定に活用すべく、原子の凝集挙動を可視化できるシミュレーション技術の開発を進めています。
電線の高精度・電線寿命予測技術の開発
自動車のワイヤーハーネスやロボットの可動部に配策される電線の動き・軌道をX線CTとAIの活用により自動で読み取り、計算機シミュレーションに組み込むことで、高精度で断線寿命を予測可能にする技術を開発しています。
電磁界解析技術
CASEや5Gなどの高速通信技術に対応する製品開発では、高周波電磁界解析技術を製品設計に活用しています。高速化により短波長になる電磁波を捉えるため、大規模計算サーバーを最大限活用すると共に、製品加工時の微細な形状変化を解析に考慮するための実物観察技術との連携も進めています。
データ解析を駆使した3次元構造解析の定量化
製品の3次元構造を可視化し、最先端データ解析技術を駆使して定量化することで、品質向上、設計のDX推進などに繋げています。
研究開発DX
近年の材料開発は、大型計算機によるデジタル上での開発競争が激化しています。当社は、材料開発を加速するMI(Materials Informatics)と、その製造プロセスを最適化するPI(Process Informatics)などの技術を研究し、繰り返し実験による試行錯誤サイクルから脱却する取り組みを進めています。
MI/PI
材料特性の物理法則をAIに学習させることで、AIが人の10万倍の速さで材料候補を探索し、人知を超えた新材料発見が可能となります。並行して、実験で取得したデータを蓄積し、知見を抽出するための基盤(データベース)の整備や少量のデータから高精度な予測を行う技術を研究しています。