研究開発ビジョン
研究開発ビジョン動画
住友電工グループは、革新的な技術で社会にイノベーションを起こしてきました。技術重視の姿勢はそのままに、既存事業の枠を超え、つなぐ、ささえる技術で未来を創り出します。
「エネルギー」「情報通信」「モビリティ」領域を伸長し、 新たに「地球」「ヒト」「暮らし」の3つの価値領域に挑戦します。
【2030ビジョン】
住友電工グループの研究開発は、「安心・快適・グリーン」が融合する2030年の未来社会の実現に向け、「つなぐ・ささえる」領域においてこれまで培ってきたトップテクノロジーをさらに磨きます。エネルギー・情報通信・モビリティ事業におけるさらなるイノベーションの創出を目指し、変化する社会ニーズに応え続けます。
- エネルギー分野 送電網強化に貢献するケーブル技術や再生可能エネルギーの活用に不可欠なシステムソリューションの開発
- 情報通信・エレクトロニクス分野 高速大容量化と小型低消費電力化を両立させる技術の開発
- モビリティ・高機能製品 CASEなどの技術革新をささえる材料やデバイス技術のさらなる革新
【2050年からのバックキャスト】
「つなぐ・ささえる」の目線から、目指すべき未来の社会像を描き、新たな価値領域にも挑戦します。これまでの経済規模や効率性を重要視した経済成長(量)の社会に対し、2050年に向けては、環境や人権、ライフスタイルなどの観点から、社会発展(質)を重視した、より多様な価値観が生まれると考えています。この挑戦の最大の特徴は、研究開発部門として、予測される社会課題からのバックキャストによって既存事業の延長線だけではない、新たな価値の創造を志向している点にあります。あるべき未来社会や住友電工グループの姿を長期的な目線で描き、顧客価値(ニーズ)の目線と住友電工グループのコア技術(シーズ)とを結びつけるとともに、ハードとソフトを組み合わせたソリューションの提供へと転換していきます。
●「地球」
カーボンニュートラルな未来社会の実現に向け、CO2排出削減技術と資源循環ソリューションの革新に注力しています。クリーン・エネルギーの創出やCO2の回収・利用によるグリーン・イノベーション(GX)の推進、金属や樹脂といった限りある資源の効率的な利用など、さまざまな角度から循環型社会を目指します。
●「ヒト」
ヒトとマシンをつなぎ、遠隔操作や次世代の移動手段を通じて人々の活動領域と可能性を広げる研究を行っています。自宅から世界中どこへでも瞬時にアクセスし、離れた場所からでも機器を自由に操作できるようになれば、モノづくりや農業、あらゆるサービス業は新たな次元へと進展します。テクノロジーによって、個人の能力と可能性が最大限に発揮される社会の実現を目指します。
●「暮らし」
現実と仮想の融合により、時間や場所、身体能力など、あらゆる制約を超え、豊かな生活を創り出すための取り組みを行っています。量子ネットワークや宇宙インターネット技術を活用し、世界中がリアルタイムでつながることで、人々が理解や共感を深め、心までもがつながる社会を目指します。
研究開発の3つの方針
住友電工グループは、ビジョン実現のために以下の3つの方針を定め、研究開発活動を強力に推進しています。
未来社会ニーズ駆動
環境問題を解決する革新的技術や製品の出現、デジタル/バーチャル技術のさらなる普及、宇宙空間の活用や量子ネットワークの実用化などに伴う、都市の在り方やライフスタイルの多様化、価値観の変容といった様々な変化をいち早く捉え、社会課題を起点とした、ニーズ駆動の研究開発を行っています。「つなぐ・ささえる」技術をさらに拡充、強化、進化させ、新たな価値の提供に取り組んでいきます。
研究開発プロセスのさらなる加速
研究開発のさらなる加速に向けて、計算科学やシミュレーションに加え、MI(material informatics)やAI(artificial intelligence)を導入しています。また、製造プロセスの効率化を目指して、PI(process informatics)システムと製造プロセスの連携による工場の自動化を進めています。当社グループの幅広い技術・製品群において、リードタイムの短縮とプロセスの効率化を実現していきます。
地球規模のオープンイノベーション
グループ各社にまたがる研究所が連携し、知的財産に関する明確な戦略のもと、グローバル展開する中で培った技術やノウハウ、アイデアを結集してビジョンを具体化していきます。また、コア技術を着実に発展させながら、海外企業や学術機関などとの連携も推進し、ダイナミックかつスピーディな成果の刈り取りを実現していきます。