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すべては「国産化」の思いから
はじまった。

当社は2017年に120周年を迎えました。

1897年の創業以来、住友電工は豊かで夢のある未来の実現に向けて、イノベーションに挑戦し続けてきました。当時、ケーブルなど高級品は、そのすべてを輸入に頼っていました。そのような状態を憂いて、国のため、電線事業を開拓することを決意しました。銅線、硅銅線の製造から始まり、国産初の高圧地下送電線ケーブルの製造、世界最長の海底ケーブルの製造・敷設にも成功するなど、日本の産業の発展を支える役割を担いました。
あれから120年余り。「イノベーション」の大きな可能性を信じて、住友電工グループは、今までも、これからも、日本、そして世界の発展のために貢献していきます。

120年の歴史

1890

1897

<創業>住友伸銅場 開設

Sumitomo Electric Copper Rolling Works Founded 1987

住友電気工業株式会社の前身、住友電線製造所の母体となった住友伸銅場が誕生しました。この年は、日清戦争(明治27~28年)後の起業ブームの反動で、不況が深刻になりつつありました。住友伸銅場の設立は、当時、経営難に陥っていた日本製銅株式会社を住友家が同年3 月に買収したのがきっかけとなりました。

1914

トロリ線を開発

Sumitomo Electric Developed Trolley Wire 1914

トロリ線を開発。その第一号は、1916年に東京市、現在の東京都に納入し、以来、国内の様々な鉄道(最近では京阪・中之島新線、東京都交・日暮里舎人ライナー)はもとより、海外では台湾高速鉄道、いわゆる台湾新幹線でも利用されています。

1911

<創立>住友電線製造所 開設

Sumitomo Electric Wire and Cable Works established 1911

電気事業の目覚ましい発展に対して、国内の電力ケーブル技術がまだ幼稚という状態を嘆いた湯川寛吉住友総本店理事・支配人は住友電線製造所の開設を決意しました。この年の秋に電力用鉛被紙ケーブルの実用化に日本で初めて成功し、技術力の一段の飛躍を実証しました。本ケーブルは、京都電燈の伏見にある火力発電所から京都市内への送電路に使用されました。

1920

1922

世界最長 海底電力ケーブルの製造・敷設
(愛媛県新居浜~四阪島間 21km)

1992

この大事業は、1905 年に新居浜沖合の無人島「四阪島」に精錬所を移転したことがきっかけでした。発電用の燃料として使用する石炭は、その都度新居浜から船で運搬するため、手間や費用も掛かり、四阪島の火力発電は年々採算が合わなくなってきました。一方で対岸の別子には水力発電があり電力も豊富にありました。しかし20km 以上も離れた遠隔地であるうえ、海中送電をしなければならず、当時の技術ではとても不可能とされていました。ドイツとイギリスの電線会社に海底線敷設の交渉を重ねましたが、どの会社も製作と敷設は引き受けてくれましたが、完成後の成果までは保証しませんでした。というのも当時、このような長距離の海底送電線は世界に例がなかったからで、このころ長距離で有名だったのは、サンフランシスコの7km に足らない水底ケーブルと5km あまりのスウェーデンとデンマークの間の水底ケーブルくらいしかありませんでした。
この工事は、愛媛県の新居浜から四阪島までの21km を結んだ大事業で、当時の海底送電線としては世界最長でした。暴風雨に見舞われたり、ケーブルの絶縁抵抗が下がる不良を何度も修復したりと苦難の連続の末、20 日以上かけて海中への敷設作業を行いました。

1940

航空機エンジンの弁ばね用ピアノ線の
国産化に成功

1943

防振ゴム燃料タンクの製造開始

1948

焼結部品の製造・販売

1949

自動車用ワイヤーハーネス事業を開始

1927

超硬合金の研究を開始

1929

日本初のケーブル型蓄電器を日本電力に納入

1932

特殊金属線の製造開始

1941

国内初の250kV送電線の製造・架線に古河電工とともに成功(黒部~笹津間)

1945

第二次世界大戦による4度にのぼる空襲

Sumitomo Electric History 1945

戦争は終わったものの、工場は数次にわたる空襲にあって惨憺たる状況でした。当時の別宮社長は、社員に対して今までの苦労をねぎらった後、「日本を文化国家として再建するためには、当社の製品はなければならないものであるから、企業の形態がどのように変わろうとも、少しでも製品を作って使命を達成しなければならない、とにかく生産一途に励むほかない」と告げました。電線のほかにも手持資材を利用して、ゴム長靴、電熱器、金網などの日用必需品や、鍬などの農具も製造しました。

1950

1950

ジェーン台風の襲来

Sumitomo Electric History 1950

ジェーン台風は、1950年9月に大阪を襲った大型台風で、関西を中心に死者336人、被災者50万人、倒壊家屋1万5000戸の被害が出ました。当社大阪製作所の西工場も高潮で浸水し、出荷を待っていたインド向けアルミ架空送電線が冠水しました。水洗いすれば問題はない程度の軽微な被害でしたが、全量を製造しなおすという指示が下されました。「あくまでも良品を供給して信用を重んじる」という当社の伝統的な精神がここに表れています。

1954

国産化成功 オイルテンパー線

1962

新幹線に採用 ディビダーク式枕木 空気ばね

Sumitomo Electric Dywidag Railway 1962

通常の線路といえば、木製の枕木をイメージされることも多いですが、東海道新幹線に採用されたディビダーク式枕木は、木に代わってPCコンクリート製の枕木がその役割を担いました。当社のディビダーク式枕木は、1961年に東海道新幹線用に採用され、翌年から本格的に納入され始めました。
空気ばねは、1955年に研究を開始して以来、鉄道車両用を中心に開発してきました。1962年には、住友金属工業株式会社の協力を得て、ダイアフラム型空気ばねを開発し、私鉄台車向け、そして新幹線台車に納入しました。のちに新型空気ばねは「スミライド」と命名され、国内外に多くの納入実績を誇っています。

1964

シンコム衛星用パラボラアンテナ

Sumitomo Electric Parabolic antenna Tokyo Olympic Games 1964

1964年に当社が開発したシンコム衛星用パラボラアンテナが採用されました。

1970

化合物半導体の製造開始

1973

日本初 バスロケーションシステムの共同実験

Sumitomo Electric Bus location System 1973

交通管制システムに加え、道路交通システムに関連する新しい製品として昭和40年代後半から50年代にかけて育ったものがバスロケーションシステムです。道路渋滞の解消はすでに大きな課題となりつつあり、乗り合いバスは運航速度の低下で定時性が失われ、利用者の減少が目立っていました。その対策に一つとして考えられたのがバスロケーションシステムで、欧米では 2~3 の実用例があったものの日本で初めてで、運輸省の指導のもとに当社が機器開発を東京急行電鉄株式会社が運用をそれぞれ担当して共同実験を行いました。1971年に実験計画が決定し、1972年6月から実験システムの設計・制作を開始、1973 年8月から1974年1月にわたり各機能の実験を行いました。

1976

世界最大径間長 PC 鋼材採用 浜名大橋

1951

国内初のPSコンクリート橋である長生橋(石川県七尾市)にピアノ線を納入

Sumitomo Electric Chosei Bridge 1951

石川県七尾市を流れる御祓川に架かる長生橋は、1951年12月に株式会社ピー・エス三菱の前身である東日本重工業株式会社七尾造船所によって架けられた日本初のPS コンクリート橋で、当社はピアノ線を納入しました。2001 年に実施された河川改修に伴って撤去され、一部は七尾市郊外にある希望の丘公園に移設され、今でも現役の橋として地域に貢献しています。

1957

テレビ放送用アンテナ 国産化に成功

Sumitomo Electric Television Broadcasting Antenna 1957

日本のテレビ放送は、1952年、東京で試験放送が開始され、翌年にはNHK東京および日本テレビ放送網株式会社が相次いでテレビ局を開局しましたが、これら初期のテレビ局はアンテナ、給電線とも本格的設備は、輸入品に頼っていました。当時、当社は警察庁や防衛庁向けのアンテナと給電線を製造していましたが、これらの技術を基盤に NHK 技術研究所の協力を得て、テレビ放送用アンテナと給電線の開発に着手しました。1954 年には、NHK 名古屋局に銅管同軸給電線を納入、1957年にはNHK小倉局で日本初の送信アンテナ、給電線を含めたアンテナ全系統の製作および施工に成功しました。

1964

スミチューブの製造開始

1969

FPC製造開始

1969

初の海外製造会社設立(タイ)

1970

大阪万博で活躍 動く歩道(スチールコード)、電力ケーブル、交通ゲーム制御システム

Sumitomo Electric Expo 1970

1970年に大阪で開催された日本万国博覧会での自動車館の目玉である「交通ゲーム」は、来館者が実際に参加して楽しめる、会場では珍しいタイプの展示でした。ゲームは。円形広場に作られた基板目状の 走路上をカラフルなミニカーが走り回るというもので、約2分間の制限時間内に向かい側の基地に入り、そして元の基地へ戻る横断を連続して3回成功すると、記念品がもらえるというものでした。25 万人の 参加者中、成功率は約 3%。当時の皇太子殿下をはじめとして5度も皇族のご視察がありました。それ以外にも当社の電力ケーブルやスチールコード(動く歩道に使用)が大阪万博で活躍しました。動く歩道は、万博開催後、全国に普及していったと言われています。

1974

世界最大規模 東京交通管制センター完成

1974

光ファイバケーブルの製造開始

1980

1980

パラレルワイヤー製造開始

1980

パラレルワイヤーは、大型の吊り橋や斜張橋に使用される巨大な吊材の一種です。1980年に大鳴門橋向けに製造をしたのを皮切りに、南北備讃瀬戸大橋、明石海峡大橋、来島海峡大橋向けに製造しました。

1992

関西国際空港の開港(総合情報通信システム、連絡電力ケーブル添架、PC舗装用鋼材)

1992

1987年1月から関西国際空港の建設工事が始まり、当社は、道路・鉄道、空港への電力供給、駐機場の舗装PC鋼材、共通情報インフラ設備、空港総合通信システム工事などを担当しました。具体的には、日本道路公団関西国際空港線・阪和自動車道及び阪神高速湾岸線をはじめとする空港関連道路、また、JR・南海電鉄の関西国際空港線の高架橋・軌道コンクリート枕木に当社のPC鋼材が使用されています。
また空港島内に設置されている駐車場管理・施設管理・給油管理・POSシステムなどの個別情報処理システムの接続、情報・資源の一元管理などを行うためのLANシステムを納入しています。さらに島内への幹線電力ケーブルをはじめ、管制塔や従業員宿舎ケーブルなど、各施設配電用ケーブルや付属品に当社製品が採用されました。

1998

世界最大級の直流送電プロジェクト
徳島・橘湾海底ケーブル敷設工事

2006

世界初 高性能窒化ガリウムトランジスタ
(GaN HEMT)を量産化

2006

世界初 実用送電路で超電導ケーブルによる送電を開始

tl-transmission

当社が製造した高温超電導ケーブルは、世界で初めて実用地下送電路に使用されました。米国SuperPower 社がメインコントラクタとなり、National Grid 社が電力線路を提供し、BOC 社(現Linde)が冷却、当社が超電導ケーブルの製作、布設、運転を担当しました。 Albany 市の2つの変電所間約3.2kmの途中に、約350mの超電導ケーブル線路を建設し、実系統で長期通電試験を実施しました。合計1年以上にわたる長期実線路送電試験を2008年4月に成功裡に完了しました。

2016

世界最多心 超多心光ケーブルの販売開始

2017

イギリス・ベルギーの送電事業

sumitomo electric belgium project

本送電事業は、イギリス-ベルギー間に連系線を敷設するもので、全長141.5km。海底部分だけでも130kmに及ぶビッグプロジェクトです。住友電工と子会社のジェイ・パワーシステムズは、送電ケーブルシステムの設計、製造、敷設工事、保守・メンテナンスをトータルに担当します。 本プロジェクトについては、当社グループの未来創造マガジンid創刊号にて紹介しておりますので、ぜひご覧ください。

1982

高度な認識・判断機能を持つ知能ロボットの試作

1982

世界最大級1.2カラット
ダイヤモンドの合成に成功

diamond

当社がダイヤモンド合成の研究に着手したのは、1970 年です。超硬合金メーカーとしてダイヤモンドなどの超高圧製品を手掛けてほしいとの要望が多くありましたが、当社にはその技術的基盤が何もありませんでした。海外から設備を購入するにも当時は価格が高く、国内では工業的に使用可能な2軸加工方式の設備はどこも販売していませんでした。このような背景があったにもかかわらず当社は、無の状態から超高圧技術の研究を開始しました。1982年には、当時最大級の1.2カラットダイヤモンド単結晶の合成に成功し、1984年版のギネスブックに世界一大きい合成ダイヤモンドとして掲載されました。当時の結晶は不純物の影響で黄色い色をしていましたが、現在では高純度で無色透明な10カラット前後の高品質な大型結晶が得られています。

1992

スペースシャトル「エンデバー」InGaAsの結晶成長実験開始

1992

NASA のスペースシャトル・エンデバーの内部では、「ふわっと‘92」という地上では実現困難な数々の実験が行われました。その中の一つが、地上と違って重力がほとんどない宇宙空間では、水と油のように相性の悪い物質でも均一にまじりあうという特徴を生かし、夢の新素材を生み出そうとする実験でした。

2010

アルミハーネスを開発

harness

ワイヤーハーネスに使用される電線は、導電率に優れた銅電線の使用が一般的ですが、車両軽量化に応えるため、当社グループは通電性能を銅と同等、かつ重量を半分に抑えたアルミ合金電線を新たに開発しました。この電線を用いたアルミハーネスを2010年より販売しています。
世界にある車のうち、4台に1台が住友電工グループのワイヤーハーネスを使用しています。

2016

モロッコにて集光型太陽光発電(CPV)1MW の発電プラントを建設・運用実証開始

power plant

モロッコ・ワルザザードにモロッコ王国太陽エネルギー庁(Moroccan Agency for Sustainable Energy 以下、MASEN)との実証契約に基づき、当社の1MW集光型太陽光発電(CPV)を用いたメガワット級発電プラントが完成しました。2016年11月から2021年5月までの約5年間にわたり実証実験を行います。