水資源管理
水使用量(取水量)の削減
水に関する課題の一つである供給量の不足に対応するため、当社グループでは、2008年度から水使用量削減目標として年1%の売上高原単位低減に取り組んでいます。削減活動を通して事業所内におけるわずかな漏水を早期に発見して対処することや、これまで放流していた排水の再利用を検討するなど、取水量の削減に取り組んでいます。
グローバルな水リスクの評価
当社グループでは、国内外の製造拠点について、水リスクの評価ツールであるAqueduct*を利用して、水量、水質、現地法令による規制、周辺社会との関連等の計13のリスク項目を5段階で評価してきました。2023年度は2022年度と同様、洪水および渇水にフォーカスし、リスク重要課題拠点を特定しました。その方法は、Aqueductの河川洪水、沿岸洪水、水枯渇、干ばつの4項目のリスク5段階評価を用いて、各拠点の洪水および渇水のリスクポイントを算出した後、各拠点を「水リスク発生確率」(洪水・渇水リスクポイント)と「リスク発生時の影響の大きさ」(売上あるいは水使用量)の両軸で評価し、マトリックスのレッドゾーンを重要課題拠点とするものです。その結果、洪水重要課題は4拠点から5拠点、渇水重要課題は1拠点から2拠点に増加しました。
なお、Aqueductが水ストレスのデータを2019年以来4年ぶりに更新したことに伴い、「Extremely High地域」の当社拠点数は2019年度12拠点に対し、2023年度24拠点に倍増しており、その取水量は1,204千m(3 全体取水量の9%)となっています。
*Aqueduct:WRI (世界資源研究所)が開発した、世界各地域の水リスクを評価するためのツール。世界地図上に拠点の位置をプロットして、5段階に数値評価を知ることができる