気候変動への対応
環境への取り組み
-脱炭素社会への実現に向けて-
当社グループの環境への取り組みについて、事業活動による脱炭素社会への貢献や具体的なCO2削減目標などを開示しています。
温室効果ガス排出量の削減
2030年に向けて当社グループが掲げる温室効果ガス排出削減目標について、国際的イニシアチブ「SBTi(Science Based Targets initiative)」が求める水準に整合したため、同イニシアチブから認定を取得しました。
また、持続可能な環境負荷の少ない社会の構築により一層貢献していくため、「気候変動が事業にもたらすリスク及び機会を分析し、その情報開示を推奨する」というTCFD提言趣旨にも賛同を表明いたしました。
さらに、2021年度からは2030年度までに温室効果ガス排出量を2018年度比で30%削減と、意欲的な長期削減目標を設定したことに伴い、当初の2022年度までに2017年度比5%削減から2018年度比10%削減へと目標を上積みし、取り組みを推進していきます。
TCFD提言に沿った気候変動に関する情報開示
当社は「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」の提言に沿った気候変動に関する情報を開示しました。
生産部門の省・創エネ活動
自助努力によるCO₂削減と生産効率向上
地球環境部では事業部門と温室効果ガス削減に関する対話を四半期ごとに実施、温室効果ガス削減や原単位低減の進捗確認に加えて、課題をヒアリングし、有益な情報を伝達するなどして解決を支援しています。さらに、有益な情報は、地球環境推進委員会や「脱炭素ポータルサイト」などで発信して横展開を図っています。
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省エネ・計測診断
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新技術の情報展開
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新技術の開発支援
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省エネ200カイゼン*
*現場のカイゼン活動に省エネの観点も統合した「省エネ200カイゼン」活動を新たに開始、取り組み内容や成果を見える化し、生産効率向上を図ります。
オフィス部門での
取り組み
オフィス部門でも本社・支社・支店を対象に、職場(部またはグループ単位)ごとに「職場ECO活動推進委員」を任命してきめ細かい省エネ活動を推進しています。
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「クールビズ(5~10月)」「ウォームビズ(11~3月)」を全社的に実施、空調に要するエネルギー使用量の削減を図っています。
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1年を通じて昼休憩時のオフィス内の一斉消灯を徹底。昼休憩時の受付コーナーの消灯やエレベーターホールの減灯も実施しています。
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会議終了後の照明や空調の電源オフ、トイレの利用時以外の消灯を徹底するとともに、廊下やトイレへの人感センサースイッチ導入による省エネを促進しています。
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パソコンのECOモード設定(離席時など一定時間パソコンを操作しない場合に「モニタの電源オフ」「システムスタンバイ」になる設定)や、帰宅時のパソコン・モニタの電源オフを徹底しています。
物流部門での取り組み
当社グループでは、2006年4月の荷主対象改正省エネ法の施行を機に、主要国内関係会社も含めた「グリーン物流推進委員会(現在はグリーン物流分科会に改称)」を組織し、グループが一体になって物流におけるCO2排出量削減に取り組んでいます。
銅荒引線の輸送においては、製品の重量が重く、固定したお客様へ定期的に納入することが多いため、早くから鉄道コンテナや内航船輸送を積極的に利用してきました。特に近年は、不定期なご注文のお客様に対しても鉄道利用を検討する等、少しでも鉄道輸送を増やす努力を続けています。
PC鋼材、精密ばね用鋼線や焼結部品の輸送においては、生産部門や営業部門の協力を得て、利用する車両の最大積載量に見合う数量や重量での出荷を促進するほか、複数の事業部門からの出荷品を積み合わせることにより、輸送便数の削減に取り組んでいます。
また、ワイヤーハーネスの輸送においては、輸送ネットワークの見直しや、中継拠点を再編することによってトラックの積載率を上げ、トラックの便数削減を進めています。さらに、大型トラック2台分の荷量を1度に運ぶことの出来る21mフルトレーラーの導入も進めています。
しかし最近では、2018年の西日本豪雨や2019年の台風19号のような大規模な自然災害が毎年のように発生するようになってきました。
災害により長期間に亘って鉄道が不通になると、鉄道輸送からトラック等を利用した輸送へ振り替えざるを得なくなり、CO2排出量を大幅に増加させる要因になります。
当社グループでは、鉄道会社と緊密に連絡を取り合って災害による輸送への影響を最小限に留めると共に、個々のCO2削減対策を着実に推進するよう努力を続けています。