環境汚染防止
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環境指標の実績はCSRブック(ESGデータ)をご参照ください。
取組み・実績
化学物質管理
住友電工グループでは、法令の遵守、お客様や消費者の信頼を得ること、従業員の健康や安全を守ること、環境保全に貢献することを目的として、製品に含有する化学物質の管理とサプライチェーンを通じた化学物質の情報伝達、工場で生産に用いられる化学物質の管理と環境中に排出される有害化学物質の量の低減に取り組んでいます。
〈製品含有化学物質管理〉
当社グループでは、製品含有化学物質管理委員会を設置し、各事業部門に対し、法規制などの情報発信と、遵法支援を行っています。
JIS Z7201「製品含有化学物質管理-原則及び指針」に準拠した「SEI製品含有化学物質管理ガイドライン」を制定・運用し、製品中に含まれる化学物質の適正な管理を行っています。また、管理すべき化学物質の基準「住友電工グループ化学物質管理基準」を制定し、これに基づいたお取引先向け「住友電工グループ購入品グリーン品質ガイドライン」の運用や、設計・開発段階における製品アセスメントの実施などにより、製品に環境負荷の大きい有害化学物質が含まれることのないよう努めています。
サプライチェーンを通じた化学物質の情報伝達には、各業界標準のスキームchemSHERPA*、IMDS*を積極的に用い、企業間の情報伝達の負荷軽減を図っています。
また、当社グループの事業部門・関係会社を対象に製品含有化学物質管理監査を実施し、管理体制のブラッシュアップを進めています。
● RoHS指令・REACH規則への対応
当社グループでは、欧州RoHS指令*で規制対象となっている物質の代替を進め、お客様からの規制物質の非含有要求に対応しています。一方、REACH規則*については、製品中に含まれるSVHC*についての情報伝達など、確実な対応に努めています。さらに、年々強化される各国規制への迅速な対応を図るため、欧州、米国、中国、東南アジアをはじめとした各国規制情報を収集し、当社グループ内で共有しています。
* chemSHERPA:一般社団法人産業環境管理協会の登録商標です
* IMDS (International Material Data System):自動車業界が製品に使用される材料の化学物質情報を伝達するために使用するウェブベースのデータベース
* RoHS指令:Restriction of the use of certain Hazardous Substancesの略。電子・電気機器への特定有害物質の使用制限についてのEU指令
* REACH規則:Registration, Evaluation, Authorization and Restriction of Chemicalsの略。人の健康や環境の保護を目的とする化学物質に関するEU規則
* SVHC:Substances of Very High Concernの略。有害である懸念が高いとしてEUが指定した化学物質
〈工場使用化学物質管理〉
当社グループでは、横断的に使用できる化学物質管理システムを構築し、2011年から大阪、伊丹、横浜、茨城の4製作所と国内関係会社で毒劇物及びPRTR制度対象化学物質の管理を開始しました。使用する全ての毒劇物について、使用会社やSDS(安全データシート)の検索を可能にし、PRTR制度*に基づく届出のためのデータ集計にも活用しています。
* PRTR制度:特定化学物質の環境への排出量の把握及び管理の改善の促進に関する法律
● PRTR制度対象化学物質への対応
2015年度からPRTR制度対象化学物質の排出量を毎年1%削減することを目標に、年間排出量が1t以上の事業所を対象に排出量削減に取り組んでいます。
「Go for Green 2025」においては、2022年度を基準としてPRTR制度対象化学物質の排出量削減を進め、2024年度は総量72.3t、2022年度対比27.2%削減と、目標の1%を大幅超過達成しました。また、下水や廃棄などの移動量についても前年度から6.8%削減しています。化学物質ごとの排出量では、1-ブロモプロパンの大気への排出量が20.8tと全排出量の29%となっており、今後も削減に努めます。
● ダイオキシン類・アスベストへの対応
当社グループでは、富山住友電工(株)のアルミニウム合金製造施設と排ガス洗浄処理施設がダイオキシン類特定施設となっていますが、いずれも排出基準値以内であることを確認しています。現在、当社グループではアスベストを使用している製品の製造は行っていません。
● 有機フッ素化合物への対応
2025年2月13日及び3月21日に、大阪府から泉南郡熊取町大久保東地区における有機フッ素化合物(PFOS・PFOA)による地下水汚染について公表され、当社の子会社である住友電工ファインポリマー(株)敷地内で暫定指針値を超過する数値が検出されたことが報告されました。
住友電工ファインポリマー(株)としましては、これらの大阪府の公表を受け、大阪府による調査に協力し、府による調査の対象となった住友電工ファインポリマー(株)敷地内計7か所の井戸に関し、
• 生産工程で使用している水源の2か所の井戸は暫定指針値を下回る結果となっていること
• 生産工程で使用していない5か所の井戸では暫定指針値を超過する数値が検出されたものの、これらの井戸は、飲用目的には使用していないこと
を確認するとともに、その後の住友電工ファインポリマー(株)による追加調査を通じて、
• 水質及び土壌調査により実態の把握を進め、府が公表した値を超える汚染はこれまでのところ確認されていないこと
• PFOAが残留していた可能性のある原材料の使用は、2015年までに廃止していること
• 所外に排出する工業排水におけるPFOA及びPFOSの値は、暫定指針値を下回っていること
をそれぞれ確認しております。
これまでの調査結果を踏まえ、住友電工ファインポリマー(株)としましては、環境保全の重要性を改めて強く認識するとともに、社会的責任を果たす一環として、PFOA及びPFOSの数値について、排水のモニタリングを継続するなど、引き続き自治体の関係者の皆様と連携して必要な対応を進め、今後とも近隣住民の皆様をはじめ関係者の方々にご安心いただけるよう取り組んでまいります。
土壌・地下水の保全
2001年8月に汚染状況を公表した当社の3製作所(大阪、伊丹、横浜)をはじめ、これまでの調査で汚染が確認された国内事業所では土壌の入れ替え、地下水の揚水浄化、土壌ガス吸引等の方法を用い、浄化対策を継続して実施しています。また、定期的に地下水モニタリングを実施し、敷地外に汚染が拡大していないことを確認しています。
環境事故
当社グループにおいて排水基準値超過や薬液の流出など環境汚染につながるおそれのある事象が発生した場合、地球環境部は当該拠点やその拠点の主管部門から事象発生の連絡を受けることとしており、注意喚起の観点から地球環境部が全社に環境事故発生の情報を発信します。その後、当該部門主導で原因調査、対応策を検討し、その内容を地球環境部で検証した後、当該環境事故の原因と対策、注意ポイントを全社に発信する体制をとっています。
2024年度の環境事故としては、国内/海外関係会社にて排水の基準値超過3件、海外関係会社で行政への届出と実際の設備の相違による罰金指示1件の報告がありました。排水の基準値超過はいずれも生活排水に起因するものです。従来より実施している定期排水分析に加え、当該排水経路の配管清掃や点検等のメンテナンスを計画的に実施します。届出と実際の設備との相違は、他に図面との相違点がないか点検し、届出図面と定期的に照合する計画としています。
今後も各地域における法規制の把握を進め、法規制遵守を確かなものにするとともに環境汚染防止に努めていきます。
(注)対象範囲は排水処理施設、排ガス洗浄施設、薬液タンク、廃棄物置場などの環境関連施設と生産設備