28 April 2025

アイルランドー英国間 国際連系送電システム建設プロジェクト引き渡し完了

住友電気工業株式会社(本社:大阪市中央区、社長:井上 治、以下「当社」)は、コンソーシアムパートナーであるドイツのシーメンスエナジー社(Siemens Energy)と共に、グリーンリンク社(Greenlink Interconnector Limited)より受注した本プロジェクトの試運転が完了し、実運用に向けて引き渡しました。

本プロジェクトは、アイルランド南東部のウェクスフォードと英国・ウェールズ南西部のペンブルックシャー間を結ぶ、国際連系送電システムの建設プロジェクトです。また、電力の需要と供給に応じ両国間双方向での電力の融通が可能なシステムであり、ヨーロッパで重要なエネルギーインフラのプロジェクトの1つです。

国際連系送電システム
国際連系送電システム
国際連系送電システム

2022年にコンソーシアムによる建設がはじまり、当社は、ルート全長190km(海底区間160km、アイルランド側陸上区間24km、英国側陸上区間6km)の±320kV直流XLPE(架橋ポリエチレン)絶縁ケーブルを含むケーブルシステムの設計、製造、敷設、保守メンテナンスを管轄しました。

本プロジェクトにおける高圧直流送電ケーブルの敷設ルート
本プロジェクトにおける高圧直流送電ケーブルの敷設ルート
本プロジェクトにおける高圧直流送電ケーブルの敷設ルート

2024年8月に当社が敷設したHVDCケーブルの試験を通過し、その後、シーメンスエナジー社管轄の交直変換所の建設完了と試運転を経て、このたび引き渡しとなりました。
本プロジェクトの運用開始により、38万戸の家庭への電力供給や電力供給系統の安定化に寄与します。

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式典でのオブライエン大臣スピーチの様子

■アイルランド気候・環境・エネルギー担当
 ダラ・オブライエン大臣 コメント
電力の相互接続の増加は、再生可能エネルギーの利用を拡大する重要な要素となり、私たちのエネルギー目標を支えるための必要なインフラを確保する手助けとなります。相互接続は、アイルランドがエネルギーの純輸出国になるための移行の中で重要な役割を果たすでしょう。このプロジェクトは、アイルランドとイギリスとのエネルギー関係を強化し、国際的なエネルギー協力がもたらす価値と利益を表すものです。  

グリーンリンク社CEO オライリー氏
グリーンリンク社CEO オライリー氏

■グリーンリンク社CEO
ジェームズ・オライリー氏 コメント
このプロジェクトは、アイルランドとイギリスにとって非常に重要な課題である、電力の供給の安全性を高め、両国で再生可能エネルギーの普及を促進し、卸電力価格を引き下げることになります。過去数年の経験は、すべての欧州諸国が多様なエネルギーミックスを持つことが重要であることを示しています。したがって、この相互接続はアイルランド、イギリス、そして広く欧州共同体にも利益をもたらします。  

プレスリリース

アイルランドー英国間 国際連系送電システム建設プロジェクト引き渡し完了

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