22 April 2025
レドックスフロー電池、九州の地域マイクログリッドにて初竣工~南九州市の「ゼロカーボンシティ」構想実現をめざして~
住友電気工業株式会社(本社:大阪市中央区、社長:井上 治 以下「当社」)のレドックスフロー電池(以下、RF電池*1)が、鹿児島県南九州市が建設する「黒木山太陽光発電所」の蓄電設備として、当社のエネルギーマネジメントシステムであるsEMSA🄬*2とともに採用され、本件事業の設計・施工を請け負う株式会社ミタデン(本社:鹿児島県鹿児島市、代表取締役:廣瀬 和泉)による建設工事を経て、本日4月22日に「黒木山太陽光発電設置事業」の竣工式が実施されました。


「黒木山太陽光発電所」は、「ゼロカーボンシティ」をめざして南九州市が取り組む地域脱炭素事業の一環として、日常的に使う商用電力を削減することを目的に建設されました。太陽光発電によって発電された電力は、自営線で周辺の主要10施設へ供給されます。当社のRF電池(設備容量1,125kWh:250kWx4.5時間)は、本発電所における蓄電池として昼間の余剰電力を貯蔵し、夜間に放出することで、電力利用量の削減に貢献します。また、非常時にはRF電池を自立運転させ、主要な避難拠点へ重点的に電力供給することで、重要な電力インフラを維持します。
蓄電池の選定においては、長期運用による劣化や発火による火災発生のリスクが低く、長寿命である当社のRF電池が採用されました。RF電池は、使用される材料に有害物質を含んでないため、環境への影響を最小限に抑えることが可能です。さらに、本設備は環境省が所管する地域脱炭素推進補助金*3の対象事業として、初めてRF電池が採用された案件となります。
当社は、地域の脱炭素事業へのさらなる貢献や再生可能エネルギーの活用、温室効果ガス排出削減に向けて、安全で長寿命なRF電池で貢献していきます。
■レドックススフロー電池の特長
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高い安全性(極めて低い火災リスク) 電解液は不燃、部品は難燃性部材のため、消防法上の危険物に該当しません。 危険物設置許可や危険物取扱者の常駐は不要です。 |
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長寿命 充放電原理上、電解液・電極の劣化がなく、充放電サイクル数が劣化を促進しません。 運転方法によらず長期間運用可能です。 |
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エコフレンドリー 電解液はリユースが可能です(実績あり)。 機器材料も適切な分別により、リサイクルが99%可能です。 (経済産業省:GXリーグ参画、環境省:産業廃棄物の広域認定取得) |
*1 RF電池
https://sumitomoelectric.com/jp/products/redox
*2 sEMSA🄬
https://sumitomoelectric.com/jp/products/semsa
*3 環境省「令和5年度 地域脱炭素移行・再エネ推進交付金(重点対策加速化事業)」
https://policies.env.go.jp/policy/roadmap/measures/
(ご参考)
・株式会社ミタデン 黒木山太陽光発電所プロジェクト
https://solar.mitax-mc.com/kurokiyama-project/
・住友電工グループ未来構築マガジン「id」Vol.19
https://sumitomoelectric.com/jp/id/project/v19/01