05 August 2025
大阪公立大学でのAIによる再生可能エネルギーの最適化利用にレドックスフロー電池が貢献~イノベーションアカデミースマートエネルギー棟で産学官連携による実証プロジェクトが始動~
住友電気工業株式会社(本社:大阪市中央区、社長:井上 治 以下「当社」)は、公立大学法人大阪 大阪公立大学(所在地:大阪府、学長:櫻木 弘之、以下「大阪公立大学」)が中百舌鳥(なかもず)キャンパスに新設した「イノベーションアカデミースマートエネルギー棟*1」に、レドックスフロー電池(以下、「RF電池*2」)を納入しました。
産学官連携・共同研究の施設整備事業*3として、関西電力株式会社(本社:大阪市北区、社長:森 望、以下「関西電力」)の制御システム「SenaSon®*4」と連携し、スマートエネルギー棟の再生可能エネルギー率向上や、電力需要・太陽光発電の予測、AIを活用した蓄電池運用の最適化のための研究実証に利用されます。

「イノベーションアカデミースマートエネルギー棟」は、文部科学省が支援する「地域中核・特色ある研究大学の連携による産学官連携・共同研究の施設整備事業」に基づいて整備された最先端の研究拠点であり、ZEB(Net Zero Energy Building)化を目指した省エネ・創エネ・蓄エネを担うスマートビルです。
当社のRF電池は、関西電力の制御システム「SenaSon®」と連携し、太陽光発電の予測や電力需要に応じた充放電、さらにはBEMS*5に対するAIを活用した運用・制御最適化モデルの研究実証に利用される予定です。RF電池は、火災リスクが極めて低く、また長寿命であるため、ZEBや分散型電源に最適な蓄電ソリューションとして注目されています。
今回の納入事例は、再生可能エネルギーの最大活用に向けた大学・企業・自治体の共創モデルの先駆けであり、次世代エネルギーシステムの実証フィールドとして、地域の脱炭素社会の実現に貢献するものです。
今後も当社は、安全かつ長寿命なRF電池の展開を通じて、温室効果ガス排出の削減、再生可能エネルギーの普及促進、そしてスマートコミュニティの実現に貢献してまいります。
■RF電池の特長
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高い安全性(極めて低い火災リスク) 電解液は不燃、部品は難燃性部材のため、消防法上の危険物に該当しません。 危険物設置許可や危険物取扱者の常駐は不要です。 |
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長寿命 充放電原理上、電解液・電極の劣化がなく、充放電サイクル数が劣化を促進しません。 運転方法によらず長期間運用可能です。 |
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エコフレンドリー 電解液はリユースが可能です(実績あり)。 機器材料も適切な分別により、リサイクルが99%可能です。 (経済産業省:GXリーグ参画、環境省:産業廃棄物の広域認定取得) |
*1 大阪公立大学 イノベーションアカデミースマートエネルギー棟
https://www.omu.ac.jp/i-academy/
*2 RF電池 https://sumitomoelectric.com/jp/products/redox
*3「地域中核・特色ある研究大学の連携による産学官連携・共同研究の施設整備事業」
https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/2023/mext_01231.html
*4 関西電力クラウド型制御システムSenaSon® https://sol.kepco.jp/senason/
*5 BEMS(Building Energy Management Systemの略)
ビルや商業施設等、建物全体のエネルギー使用量を一元管理・分析し、効率的に制御することで、室内環境とエネルギー性能を最適化した運転を行うシステム
プレスリリース
大阪公立大学でのAIによる再生可能エネルギーの最適化利用にレドックスフロー電池が貢献~イノベーションアカデミースマートエネルギー棟で産学官連携による実証プロジェクトが始動~
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