25 March 2026
廃ホタテ貝殻を活用したUL125℃耐熱対応バイオマス電線「イラックス®BM」を開発
住友電気工業株式会社(本社:大阪市中央区、社長:井上 治、以下「当社」)は、廃棄されるホタテ貝殻由来のバイオマス原料を使用し、UL*1125℃耐熱に対応したバイオマス電線「イラックス®BM」を開発しました。
2050年のカーボンニュートラル実現に向けて、社会全体でCO2の排出量削減が急務となっています。従来、電線被覆材は石油由来の原料が中心であり、廃却・焼却時のCO2排出が課題でした。当社は、こうした課題に対応するため、成長過程でCO₂を吸収し、燃焼しても大気中のCO₂を増やさないバイオマス原料に着目し、環境負荷の低減と信頼性の両立を目指して開発を進めてきました。
今回開発したバイオマス電線「イラックス®BM」は、UL125℃耐熱に対応しており、UL80℃耐熱のバイオマス電線もラインナップを有しています。
UL125℃耐熱電線では、架橋ポリエチレンの被覆材に粉砕したホタテ貝殻を充填剤として配合し、UL80℃耐熱電線では、ポリ塩化ビニルの被覆材に植物油由来の原料を使用しています。いずれの製品も、当社独自の材料配合技術と電子線架橋技術により、従来製品と同等の電気特性・機械特性・難燃特性を実現しながら、環境負荷を低減する新たなソリューションを提供します。
当社は、2050年のカーボンニュートラル実現に向け、さらなる環境配慮型製品の開発・適用拡大を推進し、「グリーンな地球と安心・快適な暮らし」を追求してまいります。
【特長】
1. バイオマス度*210%以上(125℃品)、20%以上(80℃品)を実現
被覆材の一部にホタテ貝殻や植物油のバイオマス原料を用いることで、製品ライフサイクルにおけるCO2排出量を抑制。
2. 従来製品と同等の性能を維持
独自の材料配合技術・電子線架橋技術により、同等性能を実現し、従来製品から容易に置き換えが可能。
3. バイオマスマーク*3取得
UL125℃耐熱電線は、「一般社団法人日本有機資源協会」が認証する
バイオマスマークを取得済み。
商品名:「イラックスⓇBM」
認定番号:250126
【製品ラインナップ】
| UL125℃耐熱電線 | UL80℃耐熱電線 | |
|---|---|---|
| 絶縁体材質 | 架橋ポリエチレン | ポリ塩化ビニル |
| バイオマス原料 | ホタテ貝殻 | 植物油 |
| バイオマス原料割合 | 10wt%以上 | 20wt%以上 |
UL Standard 758 (機器内配線用電線)に適合。
バイオマス材料を使用した際に低下しがちな機械特性・難燃特性(VW-1燃焼性試験*4)についてもUL Standardに適合。
*1 UL Standard:米国の認証機関「Underwriters Laboratories Inc.」が策定する規格。世界で最も影響力のある安全規格の一つ。
*2バイオマス度:製品の乾燥重量に対して使用したバイオマスの乾燥重量の割合を%で表したもの。
*3バイオマスマーク:「一般社団法人日本有機資源協会」が認証する、バイオマスを利用した商品に表示できる目印。
*4 VW-1燃焼性試験:電線等の難燃性を評価するUL Standardの垂直燃焼試験。