31 October 2024

難削材・鋼旋削用円形チップブレーカ 「RE型ブレーカ」を開発、販売開始

住友電気工業株式会社(本社:大阪市中央区、社長:井上 治、以下「当社」)は、難削材・鋼旋削用円形チップブレーカ「RE型ブレーカ」を開発し、2025年 1月より販売を開始します。

航空機部品などで使用される耐熱合金の加工や、風力発電、一般機械で使用されるベアリング部品の加工においては、加工能率を向上させる円形インサートが使用されており、より高い加工品位と安定性を実現する工具のニーズが高まっています。

当社はこれらのニーズに応えるため、円形インサートによる旋削加工において、高い加工品位と、優れた切りくず排出性により安定加工を実現する難削材・鋼旋削用円形チップブレーカ*1「RE型ブレーカ」を開発しました。また「RE型ブレーカ」のφ8mmサイズインサートを取り付け可能なSEC-外径バイトSRGC型/SRDC型を拡充し、あわせて販売を開始します。

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難削材・鋼旋削用円形チップブレーカ「RE型ブレーカ」

1.特長
(1)難削材/鋼材の加工において優れた切りくず排出性を発揮
幅広かつ急峻なチップブレーカ形状により、難削材・鋼材の加工において、切込み4.0mm以下の領域での優れた切りくず排出性を発揮します。切りくずが伸びやすい難削材の加工や、低切込みの鋼加工において、切りくずをスムーズにカールさせ分断することで、被削材や工具への切りくずの巻き付きや詰まりなどのトラブルを防止し、安定加工を実現します。

(2)低抵抗な刃先形状により、びびり*2や加工音を低減
刃先の先端設計・すくいを最適化し、抵抗を抑制することで、びびりや加工音を低減し、高い加工品位を実現します。高い品質基準が要求される航空機部品の加工や、強度を重視した形状のインサートで生じやすい加工品位トラブルの解決に貢献します。

(3)PVD/CVD材種をラインアップし、幅広い被削材に対応
当社独自のPVD*3/CVD*4コーティング技術「アブソテック®(Absotech®)」を適用した難削材加工に最適なAC5000Sシリーズや、鋼加工に最適なAC8000Pシリーズをラインアップし、高い切りくず処理性と長寿命を両立します。

2.ラインアップ
旋削用M級ポジティブインサート 21型番
SEC-外径バイトSRGC型/SRDC型 6型番

3.販売計画
初年度 0.17億円/年  3年後0.33億円/年

4.標準価格
旋削用M級ポジティブインサート 820円~2,210円(税抜)/個
SEC-外径バイトSRGC型/SRDC型 14,100円~26,100円(税抜)/個

*1チップブレーカ
切削加工で発生する切りくずを処理するために設けられた工具先端の溝や障壁。

*2びびり
加工中に発生する振動。設備や被削材、工具の剛性が低い場合、切削抵抗が大きい場合に発生しやすい。

*3 PVD(Physical Vapor Deposition)
気相中において、対象とする物質の表面に物理的に薄膜を蒸着する成膜手法。

*4 CVD (Chemical Vapor Deposition)
反応容器で加熱した基板物質上に、目的とする薄膜の成分を含む原料ガスを供給し、気相または基板表面での化学反応により膜を形成させる方法。

プレスリリース

難削材・鋼旋削用円形チップブレーカ「RE型ブレーカ」を開発、販売開始

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