10 October 2024
米国でのレドックスフロー電池を用いたNEDO実証事業で「ISGAN Award 2024」を受賞
住友電気工業株式会社(本社:大阪市中央区、社長:井上 治、以下「当社」)と国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(本部:神奈川県川崎市、理事長:斎藤 保、以下「NEDO」)は、米国・カリフォルニア州にて実施したレドックスフロー電池(以下「RF電池」)を用いた実配電系統でのマイクログリッド実証事業(以下、本実証事業)をおこない、その功績が認められ、当社が「ISGAN Award 2024」を受賞しました。
ISGAN Awardは、世界各国でのスマートグリッドに関する優れた取り組みを表彰するもので、10回目となる今回は「電力系統のレジリエンスのための柔軟性」をテーマに実施されました。国際資源情勢の変化や自然災害の頻発、被害の甚大化をふまえ、電力インフラのレジリエンス向上の必要性が世界中で高まるなか、本実証事業*1は電力系統のレジリエンス確保に貢献できるベストプラクティスとして高く評価され、「ISGAN Award *2 2024 Honorable Mention」(奨励賞)を受賞しました。日本企業としてISGAN Awardの受賞は3例目となります。表彰式は、10月2日にブラジルで開催された第15回クリーンエネルギー大臣会合(CEM15)にて行われ、スマートグリッド開発における革新的かつ効果的な模範事例として世界に広くアピールしました。
(右から2番目:ISGAN加盟国および日本を代表しプレゼンターを務められた
経済産業省資源エネルギー庁 木原晋一 資源エネルギー政策統括調整官
左から3番目:受賞者として登壇したSUMITOMO ELECTRIC U.S.A., INC.川端茂 社長)
当社は、安全・難燃性、長寿命、リサイクル・リユース可能、環境に優しいという特徴をもつ、レドックスフロー電池の展開に注力し、国内外の再生可能エネルギーの導入拡大に貢献してまいります。
*1 実証事業
事業名:「エネルギー消費の効率化等に資する我が国技術の国際実証事業/米国加州における蓄電池の送電・配電併用運転実証事業」
事業期間:2015年度~2021年度
概要:
カリフォルニア州サンディエゴにて、州政府ビジネス・経済開発局(GO-Biz)の協力のもと、カリフォルニア州の大手電力企業であるサンディエゴ・ガス&エレクトリック(SDG&E)と共同で、長寿命で大型化に適した定置用蓄電池「RF電池」を用いた実配電系統でのマイクログリッド実証事業を実施。平常時は電力市場取引で収益をあげながら、災害や計画停電時の非常電源として電力供給を行うマイクログリッド運用ができることを実証するという成果を得ました。なお、本設備は実証後も、SDG&E社により電力卸売市場にて運用されています。
参考:当社ニュースリリース 2023年7月7日
カリフォルニア州でのレドックスフロー電池実証事業の事後評価および フォローアップ事業(サンディエゴでの成果報告会)について
https://sumitomoelectric.com/jp/press/2023/07/prs081
*2 ISGAN Award
国際エネルギー機関(IEA)傘下で、スマートグリッド関連技術の発展と普及を世界規模で促進することを目的に活動する公的ネットワークであるInternational Smart Grid Action Network(ISGAN)が、スマートグリッドの世界的な普及を推進する産業界の国際組織Global Smart Energy Federation(GSEF)と共同でISGAN Awardを運営しています。
(ご参考)
■NEDO プレスリリース
米国でのRF電池を用いたNEDO実証事業で住友電気工業が「ISGAN Award 2024」を受賞しました―電力系統のレジリエンス確保に貢献できるベストプラクティスとして第15回クリーンエネルギー大臣会合にて表彰されました―
https://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_101788.html
■ RF電池
https://sumitomoelectric.com/jp/products/redox
■ 住友電工グループ 未来構築マガジン「id」Vol.19
再生可能エネルギーを支える「RF電池」が担う使命
https://sumitomoelectric.com/jp/id/project/v19/01