17 October 2022
SEC-溝入れバイトSSH型の深溝加工用インサートを拡充、販売開始
住友電気工業株式会社(本社:大阪市中央区、社長:井上 治)は、SEC-溝入れバイトSSH型の深溝加工用インサートを拡充し、2022年10月より販売を開始します。
自動車産業をはじめとする各種機械部品の加工では、回転軸にくぼみをつける溝入れ加工が広く行われています。中でも、小物部品の内径溝入れ加工では、一般の溝入れ加工に比べ切りくずの排出が難しく、部品内に切りくずが滞留することがあります。さらに、加工時は工具が振動しやすく、加工面を悪化させるなどの問題点があります。
こうした問題点を解消するため、2019年4月に発売した「SEC-溝入れバイト SSH型」は、優れた切りくず排出性能と剛性の高さにより、小物部品の内径溝入れ加工時に発生する切りくずによるトラブルを抑制し、良好な加工面品位を実現しております。
今回は、顧客の深溝加工へのニーズにお応えするため、既存の溝深さ1mm(最小加工径ø8mm)よりもさらに深い、溝深さ2mm(最小加工径ø9mm)、3mm(最小加工径ø10mm)に対応する09/10サイズのインサートを拡充、販売開始いたします。
1.特長
(1)優れた切りくず排出処理性を発揮
小径部の内径溝入れ加工を考慮したチップブレーカ*の形状設計により、加工時に発生する切りくずの形状・流出方向を制御し、優れた切りくず排出性を実現します。 さらに内部給油対応ホルダのため、給油穴から切削油を吐出することで切りくず排出の効果をさらに高めることが可能です。
(2)強靭な超硬ボディで加工中の振動を抑制
SSH型はホルダボディに超硬素材を採用したことにより、加工時の振動を大幅に低減し、高品位な加工面を実現します。
(3)抜群の加工品位
鋭利な切れ刃形状設計と高密着で平滑なコーティング膜の組み合わせにより、優れた切れ味を長時間維持でき、工具の使い始めから交換まで加工面に発生するむしれを抑制し抜群の加工品位を実現します。
2.ラインアップ
・最小加工径ø9mm インサート 計8型番
・最小加工径ø10mm インサート 計8型番
3.販売計画
初年度4千万円/年、2年後7千万円/年
4.価格
インサート:4,490円(税抜)
*チップブレーカ 切削加工で発生する切りくずを処理するために設けられた工具先端の溝や障壁。