24 February 2022
高出力パネル採用の太陽光発電所向け PLC ストリング監視装置を発売 ~最大電流 20A のストリングを 20 回路まで同時計測可能~
住友電気工業株式会社(本社:大阪市中央区、社長:井上 治)(以下「当社」)は、高出力パネルに対応した太陽光発電所向け PLC ストリング* ¹ *² 監視装置を開発し、受注を開始しました。2022 年度初旬より出荷を開始します。PLC ストリング監視装置 1 台あたり最大 20 ストリングまで監視でき、1 ストリング最大 20A(アンペア)までの電流が計測可能です。
近年、太陽光発電所の建設・運用コスト削減を目的に、太陽光発電パネルはこれまで主流であった1000Vから1500Vへと高電圧化が進んでおり、ストリング単位ごとの電流値も増加傾向にあります。
このような背景の中、当社は、太陽光発電パネルの異常を検出する「PLCストリング監視装置」において、直流電圧1500V、電流15A対応モデルの機能を強化し、ストリング単位で20Aまでの電流を計測できる製品を開発しました。PLC技術を採用したストリング監視装置において、電流20Aまで計測が可能な製品は、国内初(当社調べ)となります。
また、計測するストリング電流が15Aから20Aに増加しても、装置の大きさは変わらず、小型で設置しやすい製品となっています。
カーボンニュートラルの実現に向けて建設が進む太陽光発電所の安定稼働と保守効率化に貢献するため、今後も当社は、利便性の高いPLCストリング監視装置、および付帯サービスを提供してまいります。
本製品の主な特長
1.直流電圧1500V設計の発電所において、20Aのストリング電流に対応
2.最大20ストリングまでのさまざまな設計の接続箱*3に対応
3.ストリングデータの伝送に、PLC(電力線通信)技術を採用
●通信線の敷設工事が不要のため、太陽光発電所の建設期間とコストを大幅低減
●通信線が不要なので、雷害時に装置内で電位差が発生せず、RS485通信方式と比べて高い耐雷性を実現
●当社独自の耐ノイズ性能を持ち、他の通信方式(RS485、無線)と比べて安定したデータ通信を実現
4.ストリング監視装置で取得したデータをクラウドでAI解析、異常時の日次メール配信や診断を提供 (オプション)
5. 国内の太陽光発電所向けに1万台を超える出荷実績
*1 PLC(電力線通信):電力線を通信回線として利用する技術。当社製品は450kHz以下の周波数を用いる低周波PLCの技術を採用しており、DC線上にストリング電流測定データを重畳している
*2 ストリング:直列に接続された太陽光発電パネル群の最小構成単位
*3 接続箱:複数のストリングの配線を集め、パワーコンディショナ―へ接続するための装置
■ ご参考
・本製品について:当社Webサイトメガソーラー用ストリング監視装置
・プレスリリース(2018年3月22日):
国内外の直流電圧1500V設計太陽光発電所向けPLCストリング監視装置を開発