19 October 2026

英国初のHVDC海底ケーブル製造工場の開所式を開催

住友電気工業株式会社(本社:大阪市中央区、社長:井上 治、以下「当社」)は、総額3億5千万ポンド(約700億円)を投じ、英国スコットランド・ハイランド地方のニグ港で建設を進めてきた高圧直流(HVDC)海底ケーブル製造工場の開所式を2026年10月19日に執り行いました。本工場は、英国初のHVDC海底ケーブル製造拠点として、同国の送電インフラの強化、クリーンエネルギーへの移行、エネルギー安全保障の向上に貢献します。

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開所式のようす

当社は、2023年4月、英国のクリーンエネルギーを支えるサプライチェーン構築の一環として、スコットランド・ハイランド地方のニグ港に最先端の海底電力ケーブル工場を設立することを発表し、2024年5月に建設工事を開始しました。
開所式には、スコットランド政府のジョン・スウィニー首相をはじめ、英国・スコットランド両政府、顧客、パートナーなどの関係者にご出席いただきました。本工場は、当社にとって欧州における海底ケーブル事業の中核拠点となるとともに、英国国内にHVDC海底ケーブルの製造・供給能力を構築する重要な役割を担います。

■本工場の役割
HVDC海底ケーブルは、洋上風力発電などで生み出された再生可能エネルギーを、海底を通じて需要地へ効率的に送電するための重要なインフラです。長距離・大容量の送電に適し、送電損失の低減にも寄与することから、再生可能エネルギーの導入拡大や送電網の強化に不可欠な役割を果たします。
本工場の稼働により、英国国内でHVDC海底ケーブルを製造・供給する体制を構築します。需要地に近い場所での現地生産を通じて、サプライチェーンの強靱化、安定供給、長期的な保守対応を実現し、英国のエネルギー安全保障と2050年ネットゼロ目標の達成に貢献してまいります。

■本工場の概要
本工場は、インヴァネス・アンド・クロマーティ湾グリーンフリーポート区域内のニグ港に位置し、約15ヘクタールの敷地に約58,000平方メートルの製造スペースを有します。主力製品として、長距離・大容量送電に対応する525kV 高圧直流(HVDC)XLPE(架橋ポリエチレン)絶縁海底ケーブルを製造します。
全面稼働後には、200人以上の直接雇用に加え、サプライチェーンやプロジェクト遂行、ケーブル敷設などを通じて400人規模の雇用創出を見込んでいます。地域の人材育成と英国国内のサプライチェーン構築を進め、次世代のエネルギーネットワークを支える産業基盤の発展にも貢献します。
 

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工場見学のようす(左から2番目スコットランド ジョン・スウィニー首相、左から4番目英国スコットランド担当 ダグラス・アレクサンダー大臣)

■当社社長 井上治コメント
2023年4月にスコットランドの地に新たな海底ケーブル工場の設立を発表し、2024年5月の起工式を経て、そして、本日このような日を迎えられたことを大変喜ばしく思います。本工場は、英国の送電インフラの強化と再生可能エネルギーの導入拡大を支えるとともに、将来にわたり安定したエネルギー供給に寄与する重要な生産拠点です。この地から生み出される製品と技術が、英国およびスコットランドのクリーンエネルギーへの移行とエネルギー安全保障の向上に貢献するものと確信しています。
本工場の設立にあたり、多大なるご支援とご協力を賜りました英国政府、スコットランド政府、お客さま、パートナーをはじめとする関係者の皆さまに、改めて深く感謝申し上げます。
当社は、100年以上にわたり培ってきた海底ケーブルの技術と実績を礎に、欧州における連系線や洋上風力発電プロジェクトの実現に力を尽くし、エネルギーの未来をつなぐことで、持続可能な社会の発展に貢献してまいります。

■スコットランド ジョン・スウィニー首相コメント
住友電工の新工場は、スコットランドをエネルギー転換の中心に位置づけるものであり、スコットランドの人材、高度な技術、そして卓越したエンジニアリングに対する強い期待と信頼の表れです。スコットランド政府は、ハイランド地方における数百人規模の十分な報酬を伴う雇用を支え、次世代にわたる持続的な機会を創出するため、本プロジェクトに2,450万ポンドの補助金を拠出しました。
英国初となるこの工場は、スコットランドが有する膨大な洋上風力発電の可能性を引き出すとともに、エネルギー安全保障の強化にも貢献します。今後も、雇用の創出と経済成長の推進に全力を尽くし、ロンドンを除く英国有数の対内投資先としてのスコットランドの地位を、さらに確かなものにできるよう取り組んでまいります。

■英国 スコットランド担当 ダグラス・アレクサンダー大臣コメント
住友電工が英国初となるHVDC海底ケーブル工場の建設地としてハイランド地方を選んだことは、スコットランドが未来のエネルギー産業をけん引するために必要な人材と技能、港湾、専門知識を備えていることを示しています。スコットランドは、洋上風力発電による電力を最も必要とされる場所へ届けるという、クリーンエネルギーへの移行における最大の課題の一つの解決に貢献しています。今回のプロジェクトは、スコットランドに対する大きな期待と信頼の表れです。
ニッグ港は、英国政府から2,500万ポンドの初期資金の提供を受け、民間投資の促進を目的として設立されたインヴァネス・アンド・クロマーティ湾グリーンフリーポートの一部です。
住友電工による3億5千万ポンドの投資と、それによって創出される数百人規模の技能を要する雇用を大いに歓迎します。これは、『あらゆる地域で成長を実現する』というビジョンが、具体的な形となって現れたものです。

■英国 エネルギー安全保障・ネットゼロ担当 ミアッタ・ファンビュレ大臣コメント
スコットランドは長年にわたり、英国のエネルギー供給を支えてきた誇るべき歴史があります。住友電工による数億ポンド規模の投資は、この歴史を受け継ぐとともにハイランド地方の経済活性化に寄与するものです。
スコットランドでの海底ケーブルの製造は、国内の電力輸送を妨げているボトルネックの解消につながります。私たちは送電網の整備を進めるとともに、英国国内でのものづくりも推進していきます。

■SSEN Transmission 代表取締役社長 ロブ・マクドナルド氏コメント
住友電工の新たなケーブル工場の完成は、スコットランドのエネルギー転換のみならず、同国の経済にとっても画期的な節目となるものです。また、当社が計画するShetland2海底ケーブルプロジェクトが、本投資を実現する中核的な役割を果たしたことを誇りに思います。
少なくとも200人の雇用を創出し、さらに幅広いサプライチェーンを通じて数百人規模の雇用を支える3億5千万ポンドの工場は、クリーン電力の供給とエネルギー安全保障に必要なインフラへの投資が、いかに大きな機会をもたらすかを示しています。
SSEN Transmissionは、今後5年間で約290億ポンドの投資を計画であり、こうした工場はその始まりに過ぎません。将来の送電網への投資、計画認可、そしてスコットランドの再生可能エネルギーに関する長期的な道筋について引き続き連携を深め、このような取り組みを通じて、スコットランドおよび英国各地の地域社会に、さらに多くの投資、人材、雇用を呼び込むことができます。

■National Grid グローバル送電投資責任者 カール・トロウェル氏コメント
当社は、将来のエネルギーシステムに必要なインフラの整備を実現するため、英国のサプライチェーンにおいて280億ポンドを超える契約を締結しており、高度な技能を有する人材の雇用、経済成長、そして国内製造の促進を支えています。
この取り組みの一環として、当社はSea Link向けHVDCケーブルの供給を住友電工に発注しました。住友電工が新工場へ投資を決定したことは、長期的な投資が企業にもたらす確信を示すものです。
本工場の完成は、英国国内で生み出されるエネルギーにとって重要なマイルストーンであり、次世代の送電ネットワークの構築に必要な供給能力の強化につながります。


■ご参考
・2023年4月27日 英国、スコットランドに電力ケーブル工場を設立
 https://sumitomoelectric.com/jp/press/2023/04/prs050
・2024年5月14日 スコットランドの海底ケーブル工場 起工式を開催
 https://sumitomoelectric.com/jp/press/2024/05/prs053
 

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