05 November 2025

人工知能学会より2025年度全国大会優秀賞を受賞

住友電気工業株式会社(本社:大阪市中央区、社長:井上 治、以下「当社」)解析技術研究センター 開発企画部 星名 豊と、株式会社クオルテック 牛尾 香澄様、植木 竜佑様との共同研究である「障がい者主動のAI開発を実現するHuman-in-the-Loop機械学習システム」(以下、本研究)が、人工知能(AI)分野における国内最大の学会である一般社団法人人工知能学会より、「2025年度全国大会優秀賞」を受賞しました。

「2025年度全国大会優秀賞」は、2025年5月に開催された人工知能学会全国大会にて発表された研究論文の中から、特に優れた研究発表に贈られるものです。

当社は、特例子会社であるすみでんフレンド株式会社(以下、「すみでんフレンド」)と協働し、2021年より「インクルーシブAI開発」(以下、「InAIDⓇ」*¹)を推進しています。すみでんフレンドの従業員がAI開発の前ステップである「アノテーション作業」*²を通して、電線ケーブルなど当社の主力製品の評価工程で活用するAI開発に直接参画する取り組みは、すでに2023年度研究会優秀賞*³の受賞実績があります。

本研究では、さらに障がいを持つ従業員が専門家の補助なしでも、アノテーション作業からAIモデルのトレーニングまでAI開発工程を一貫して担えるツールを、株式会社クオルテックと共同で開発しました。これにより、障がいを持つ従業員が自社の実課題解決に中核として活躍できる環境整備を実現しました。

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すみでんフレンド従業員がツールを用いて画像解析AI開発を行っているようす

InAIDⓇのスキームにより、ケーブル製品に留まらず、光学顕微鏡、X線CT、電子顕微鏡などのさまざまな画像データを分析するAI開発が可能となり、障がいを持つ従業員の業務範囲の拡大のみならず、現場で求められるAI活用の促進にも貢献することが期待されます。

当社は、人材育成の基本方針として、「仕事を通じた成長の実感と自己実現できる環境づくり」を推進しています。今後も、障がいの有無を問わず、やりがいや自立、活躍の機会を提供し、誰もがいきいきと働ける社会の実現に向け、取り組んでまいります。

詳細は、以下論文よりご確認ください。

■障がい者主動のAI開発を実現するHuman-in-the-Loop機械学習システム
https://www.jstage.jst.go.jp/article/pjsai/JSAI2025/0/JSAI2025_2F1GS1002/_pdf/-char/ja

■当社 解析技術研究センター 開発企画部 星名 豊 コメント
2021年から地道に続けてきた「インクルーシブAI開発」を再び表彰いただき大変光栄です。「五方よし」の精神にのっとり、製品競争力向上とすべての従業員の幸せを追求する取り組みとして、自社のみならず広く全国に展開していきたいと考えています。

*1 InAIDⓇおよびロゴマークは、当社の登録商標です。
*2 アノテーション作業とは、AI開発における教師データを構築する工程を指しています。
*3 当社ニュース「人工知能学会より2023年度研究会優秀賞を受賞」より参照ください。
  https://sumitomoelectric.com/jp/press/2024/07/prs074  

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