21 October 2025
鋼旋削加工の高い安定性と長寿命を実現 耐欠損性3倍のコーテッドサーメット材種「T2100Z」を販売開始
住友電気工業株式会社(本社:大阪市中央区、社長:井上 治、以下「当社」)は、鋼旋削加工の仕上げ加工において高い安定性と長寿命を実現するコーテッドサーメット材種「T2100Z」を開発し、2025年12月より販売を開始します。
サーメットは、主成分であるチタン化合物により鉄との親和性が低く、鉄系金属の加工時に美しく光沢のある仕上げ面を得られるという特長があります。さらに、希少資源であるタングステンの使用量が少ない点から、近年の持続可能なモノづくりへの関心の高まりにともない、需要が拡大しています。
しかし、サーメットには材料特性である「耐欠損性が乏しい」という課題があるため、当社は合金組織を見直し靭性を大幅に向上させた新サーメット合金を開発しました。この新サーメット合金と密着力の高いコーティング技術を組み合わせることで、安定した仕上げ加工と長寿命を実現しました。全447アイテムの豊富なラインアップで、多様な加工ニーズに幅広く対応します。
当社は、これからも技術力をさらに強化し、お客様にとって最適なソリューションを提供し続けてまいります。

1. 特長
(1)優れた耐欠損性
合金組織を見直し、靭性が大幅に向上した新開発のサーメット合金を採用、従来品同等の耐摩耗性や加工面品位を維持しつつ、耐欠損性は3倍以上に大幅に向上。
(2)仕上げ加工での安定性向上
密着力の高いコーティング技術を採用することで、仕上げ加工において抜群の安定性を発揮し、工具の長寿命化を実現。
(3)豊富なラインアップ
刃先交換インサートのラインアップとして447アイテムを標準在庫として設置。豊富な在庫ラインアップにより、多様な加工ニーズに対応。
2. ラインアップ
ISO旋削用インサート ネガティブインサート:220型番
ポジティブインサート:227型番
合計447型番