25 March 2024

石英ガラス光ファイバの低損失化に関して学会発表

住友電気工業株式会社(本社:大阪市中央区、社長:井上 治、以下「当社」)は、石英ガラス光ファイバの低損失化技術の開発によって0.1397 dB/kmの極低損失性能を実現した成果を学会で発表いたします。

AIをはじめとするクラウドサービスの普及にともない、通信トラフィックの需要は急激に増大しており、これに対応するため光通信網の性能向上に対する要求も高まり続けています。そのため、光通信網の性能向上に向け、光ファイバの伝送損失を極限まで抑制する研究開発が続けられています。 当社は、1988年に低損失純石英コア光ファイバ*1 Z FiberTMを実用化して以来、低損失光ファイバ技術・新製品の開発において世界をリードし続け、2021年には0.14dB/km台の極低損失光ファイバ*2Z-PLUS Fiber® 150を量産化しました。

このたび、損失を低減する光ファイバの低損失化技術を更に向上させ、波長1566nmにおいて0.1397dB/kmの極低損失性能を実現しました。これは2017年に当社が実現した0.1419dB/kmを更新する新たな極低損失性能となります。

当社は今後も世界最先端の技術開発に挑戦し、優れた製品を提供し続けることで、海底光ケーブルや陸上幹線網をはじめとする光通信システムの性能改善に貢献します。 なお本成果は、米国サンディエゴで開催される光ファイバ通信に関する国際会議Optical Fiber Communication Conference (OFC) 2024において採択され、”Record Low Loss Optical Fiber With 0.1397 dB/km” の標題で、2024年3月26日(現地時間)に当社が発表します。


    Optical Fiber  

*1 低損失純石英コア光ファイバ
コアと呼ばれる中心部を純シリカ(SiO₂)で構成することで低い伝送損失を実現した光ファイバ

*2 極低損失光ファイバ
ここでは伝送損失が0.15dB/km以下と極めて低い光ファイバを指します

プレスリリース

石英ガラス光ファイバの低損失化に関して学会発表

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