22 May 2023
岩手県最大規模の陸上風力発電「住田遠野ウインドファーム」完工 ~送変電設備の設計・製造・工事を住友電工グループ一括で提供~
住友電気工業株式会社(本社:大阪市中央区、社長:井上 治、以下 当社)は、清水建設株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:井上 和幸、以下 清水建設)より受注した国内最大規模の一つである風力発電所「住田遠野ウインドファーム」向け送変電設備の設計・製造および工事を完了し、引き渡しを行いました。住田遠野ウインドファームは、2023年5月11日より商用運転を開始しています。
「住田遠野ウインドファーム」は、株式会社グリーンパワーインベストメント(本社:東京都港区、代表取締役社長:坂木 満)のグループ会社である合同会社グリーンパワー住田遠野が、岩手県遠野市および住田町の両自治体に跨るサイトに風力発電機27基を設置した大規模陸上風力発電所(設備容量:113,400kW)です。
当社は、合同会社グリーンパワー住田遠野とBOP契約(*1)をした清水建設より、地中送電線・架線鉄塔・受変電設備など電気設備の設計・製造・据付を一括で請け負い、当社グループの日新電機株式会社(本社:京都市右京区、代表取締役社長:松下芳弘、以下日新電機)、住友電設株式会社(本社:大阪市西区、代表取締役社長:谷信、以下 住友電設)と共に担当しました。
本プロジェクトは、風車サイトならびに当社が担当した受変電設備や地中送電線の一部区間が複雑な山岳地に位置しており、環境制約の多い困難な工事でした。加えて、送電電圧154kVの地中送電線は亘長約35kmもの長距離線路でしたが、これまで、国内送電線工事で培ってきた技術知見と施工能力を活かし、期間内に据付を完了いたしました。
住田遠野ウインドファームの電力供給量は一般家庭の約84,000世帯相当分にあたり、年間約10万トン以上の二酸化炭素削減効果が見込まれます。本プロジェクトを始め、今後も再生可能エネルギー導入に合わせて、送配電設備の工事は増加する見込みです。
当社は、住友電設、2023年5月に完全子会社化した日新電機とグループ3社一体となり、各社のコア技術融合や組み合わせによるソリューション提案力をより一層強化し、再生可能エネルギーの導入やスマートエネルギー社会の実現に貢献します。
「住田遠野ウインドファーム」風力発電所概要
所在地 | 岩手県遠野市および住田町 |
商業運転開始日 | 2023年5月11日 |
設備容量 | 4,200kW×27 基 113,400 kW(接続容量99,750kW) |
施主 | 合同会社グリーンパワー住田遠野 |
「住田遠野ウインドファーム」風力発電所の当社グループ担当内容について
発注者 | 清水建設株式会社 |
担当 | (住友電工)154kV 送電線の製造、布設接続工事 (日新電機)変電機器の製造、据付工事 (住友電設)架線鉄塔工事・光布設接続工事 |
工期 | 2021年3月~2022年10月 |
ケーブル布設距離 | 亘長約35km |
「住田遠野ウインドファーム」風力発電所のケーブル布設ルート
住田遠野ウインドファームに設置した変電所設備
工事の様子
■ ご参考
・ 住友電工グループ広報誌「id」Vol.14
再生可能エネルギー普及への挑戦~国内最大の風力発電を根底で支える~
https://sumitomoelectric.com/jp/id/project/v14/01
*1 風車以外の発電設備調達・建設工事請負契約(Balance of Plant)