22 March 2017

光ファイバ伝送損失の世界記録を更新

当社は、光ファイバの伝送損失を低減するため、ガラスおよび樹脂被覆の技術を更に向上させ、過去最も低い伝送損失0.1419dB/km(波長1560nm)を実現し、世界記録を更新しました。

通信量は世界的に急激な増大が続いており、これに対応するために光通信システムの性能向上に対する要求が高まり続けています。光ファイバの伝送損失を下げることは光通信システムの性能改善につながるもので、当社は、1988年に極低損失ファイバ*1を実用化して以来、継続的に伝送損失の低減をはじめとする世界最先端の技術を開発、実用化してきており、絶えず製品レベルとして世界で最も低い伝送損失を誇る極低損失光ファイバを供給して参りました。

このたび、損失を低減するためのガラスおよび樹脂被覆の技術を更に向上させ、光ファイバの伝送損失として過去最も低い0.1419dB/km(波長1560nm)を実現しました。これは従来の記録を更新する新たな世界記録となります。

当社は今後も更なる技術開発に挑戦し、最も優れた製品を提供し続けることで、大洋間海底光ケーブル網などの超長距離光通信システムの性能改善に貢献して参ります。

なお本成果は、米国ロサンゼルスで開催されている光ファイバ通信に関する国際会議Optical Fiber Communication Conference (OFC) 2017においてポストデッドラインペーパー*2として採択され、現地時間2017年3月23日に発表します。

世界記録を更新した光ファイバの伝送損失
世界記録を更新した光ファイバの伝送損失
極低損失光ファイバの損失低減の歴史
極低損失光ファイバの損失低減の歴史

*1 極低損失光ファイバ:
コアと呼ばれる中心部を純シリカ(SiO2)で構成することで低い伝送損失を実現した光ファイバ。当社製品では、Z-PLUS Fiber® ULL、Z-PLUS Fiber® 130 ULLが代表的であり、波長1550nmにおいて0.152dB/kmと製品としては最も低い伝送損失を有する。

*2 ポストデッドラインペーパー:
⼀般論⽂の投稿締切の後(ポストデッドライン)に受け付けられる論文。高い評価を受けたもののみが採択される。

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