27 March 2024
「低炭素アルミニウム」を使用したファスナー用材料を YKK株式会社へ2024年度より供給開始
住友電気工業株式会社(本社:大阪市中央区、社長:井上 治、以下「当社」)と住友電工グループの富山住友電工株式会社(本社:富山県射水市、代表取締役社長:山本康夫、以下「富山住友電工」)は、YKK 株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:大谷裕明、以下「YKK」)と「低炭素アルミニウムの利用に関する契約」に合意しました。2024年度より「低炭素アルミニウム」を使用したファスナー用材料の合金線を供給し、YKKの温室効果ガスの排出削減への取り組みに貢献します。
昨今、ファッション業界では環境負荷への関心が高く、サプライチェーン全体で環境負荷低減への取り組みが拡大しています。そのため、YKKは二酸化炭素の排出量削減の取り組みの一つとして「低炭素アルミニウム」を使用した環境配慮型ファスナーへ段階的に切替えることを目指し、当社はその材料となるアルミニウム合金線を供給します。
「低炭素アルミニウム*1」は、水力発電等の再生可能エネルギーのみを使用して製錬されたアルミニウム地金であり、今回富山住友電工はこれを使用したアルミニウム合金線を初めて供給します*2。
当社グループは、2022年5月に発表した「住友電工グループ2030ビジョン」に掲げた通り、「安心」「快適」な社会への貢献に加え、「グリーン」な環境社会の実現に向けてグループの総力を挙げて取り組んでいます。今後もサステナブルな社会の実現をめざしてまいります。
*1:アルミニウムの製錬工程では多くの電力を必要とし、電力源により二酸化炭素の排出量が異なります。今回利用する「低炭素アルミニウム」の二酸化炭素の排出量は、再生可能エネルギーを電力源としているため、アルミニウム地金1トン製造するにあたり4トン以下です。化石燃料を利用した火力発電等の電力源を利用する場合に比較して、大幅な二酸化炭素の排出量を削減しています。
*2:アルミニウム合金線の供給に際して、富山住友電工での製造工程では、原料となるアルミニウム地金に対して「低炭素アルミニウム」の使用量を割り当てるマスバランス方式を採用します。
〈ご参考〉
■YKK株式会社
YKKは世界72カ国/地域で事業を展開しています。「Fasten」=留める、つなぐものを取り扱うファスニング事業では、創業以来90年にわたり、ファスナー、⾯ファスナー、バックルやスナップ・ボタンなどのファスニング商品を製造・販売しています。YKKは2020年10月に「YKKサステナビリティビジョン2050」を策定し、5つのテーマ「気候」「資源」「⽔」「化学物質」「⼈権」でそれぞれ⽬標を設定し、関連するSDGsの達成と2050年までの「気候中⽴」の実現を⽬指しています。
・3月27日 プレスリリース
「低炭素アルミニウム」をファスナー用材料に採用
~「YKK サステナビリティビジョン2050」のもと、温室効果ガスの排出削減を目指す~
https://www.ykk.com/newsroom/g_news/2024/20240327.html