13 May 2022
切削工具製品の価格改定について
2022年5月13日付で公表しましたプレスリリース「切削工具製品の価格改定について」において、記載内容の一部を訂正し、改めてお知らせいたします。なお、訂正内容は文末をご参照ください。
住友電気工業株式会社(本社:大阪市中央区、社長:井上 治、以下 当社)は、ハードメタル事業の切削工具製品について、2022年7月1日受注分から価格*を改定します。
当社を取り巻く事業環境は、新型コロナウイルス感染症の感染リスクや政治的・地政学リスクの長期化に加え、半導体等の部品不足、資材価格高騰、コンテナ不足や港湾混雑による物流費の上昇などの憂慮材料が継続しており、今後も不透明な展開が続くものと予想されます。
特に、切削工具製品につきましては、主原料であるタングステンの鉱石の生産量の80%以上を中国に依存しておりますが、中国国内や欧米諸国での需要回復に加え、ロシアによるウクライナ侵攻に伴う供給不安などを背景に、国際相場の指標となるタングステン中間原料APT(パラタングステン酸アンモニウム)の原料価格が、前年同時期から3割以上、上昇しております。さらに、コバルトにつきましても、電気自動車(EV)の普及に伴う電池材料としての需要の急拡大のほか、物流混乱や生産コスト上昇の影響を受けての国際相場での上昇傾向が続いており、現在の原料価格は前年同時期の約2倍と、大幅に高騰している状況です。
こうした事業環境の中、当社は、製造・物流・営業・管理部門の合理化など、コスト低減に尽力してまいりましたが、これらの課題を当社の企業努力だけで解決することは難しく、切削工具製品においても、現行価格を維持することは困難な状況にあります。このような背景から、製品の安定供給とサービスの向上を一層図るためにも、価格改定を実施することといたしました。
なお、対象製品と価格改定率は下記の通りです。
製品別の改定内容
対象製品 | 価格改定率 | |
切削工具 | 刃先交換式インサート | +15% |
マルチドリル、ソリッドエンドミルなどの丸物工具
※CBN、PCDを超硬にろう付けしたエンドミル、ドリル、リーマなどを含む |
+15~20% | |
ホルダ、部品など | +15% | |
刃先交換式CBN、PCDインサート | +15% | |
その他特殊切削工具 | +15% | |
金型、耐摩工具など | +15% | |
合金素材 | +15%以上 |
* 当社からの販売価格であり、再販価格を当社が規定するものではありません。
【2022年6月10日訂正】
表『製品別の改定内容』の一部を、以下の通り訂正いたします。
訂正前:刃先交換式超硬インサート
訂正後:刃先交換式インサート