
OPGW
OPGWとは
光ファイバ複合架空地線(OPGW:Composite Fiber-Optic Ground Wireの略)は、架空送電線路の鉄塔頂部に張られた架空地線の内部に、光ファイバを内蔵した地線(アース線)です。地線の下に張られた電線(電流を流す線)を雷から守る従来の避雷針の役目に加え、情報伝送路の急速な構築に対応するために光ファイバによる通信機能を持たせた製品です。
特長
当社では、OPGWに適用する光ファイバ内蔵ユニットとして、海外では一般的に使用されているステンレス管タイプに、電食を防止するためのアルミ覆を施したアルミ覆ステンレス管(SUS/AL管)を用いています。このSUS/AL管の中に、ジェリ(粘性介在物)を充填し、紫外線硬化型樹脂被覆光ファイバ(UVファイバ)を収納しています。

ラインアップ
雷害防止
耐雷型光ファイバ複合架空地線(LP-OPGW)
小サイズのOPGWでは、これまでいくつかの雷撃による溶損(素線切れ)事例が確認されたことを受け、補修作業の軽減や送電設備の信頼性向上のため、外層素線の太線化によって素線切れを抑止した耐雷型光ファイバ複合架空地線60mm2(LP-OPGW60mm2:LPはLightning Protectionの略)を製品化し、提供しています。

防食(耐腐)
耐食型OPGW(SUS/AL-OPGW)
当社は、耐食性に優れたアルミ覆ステンレス管(SUS/AL管)型光ユニットに着目し、耐食型OPGW(SUS/AL-OPGW)を開発しました。SUS/AL-OPGWでは、耐雷型OPGWよりも肉厚なアルミ被覆をすることで耐食性を高め、内部のステンレス管が強固なため腐食生成物が形成されても、光ユニットの変形を抑制することができます。また、SUS/AL管の中にはジェリが充填されているため、万が一管内に水分が浸入して凍結した場合でも、ジェリがUVファイバに対して緩衝材の役目を果たし、伝送損失を低減できると考えられています。