環境エネルギー関連事業

環境エネルギー22V
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事業概要

住友電工グループは、1908年、電力用ケーブルの製造を開始し、この創業時からの銅線製造の流れを継承する低圧から超高圧までの電線・ケーブル事業を着実に展開してきました。特に、この銅線を利用したビジネスで長く中心にあった高圧電力用電線事業では、1990年代後半に世界初の500 kV CVケーブルによる長距離幹線の製造・施工や、同じく世界初の直流500 kV OFケーブルによる海底送電線の製造・施工など、次々と大型プロジェクトを完成させ、国内トップの事業基盤と実績を築き上げてきました。
その後も、付加価値の高い多様な製品群とサービス、企画提案力、重電機器・エンジニアリング分野の関係会社(日新電機(株)、住友電設(株))を含む総合力に加え、原材料から製品までの一気通貫の開発体制を強みに、グローバルなプレゼンス向上を目指してきました。現在、ヨーロッパを中心とする国際連系線プロジェクトや新興国におけるインフラ整備、再生可能エネルギー利用の増大、電気自動車の普及など、新たなエネルギーシステムの構築に当社グループの技術が不可欠なものとなっています。
今後も、これらの技術力をベースにエネルギーインフラの構築を国内外で支えていきます。

中期経営計画"22VISION“ ~ セグメント戦略

環境エネルギー22V
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2020年度実績

新型コロナウイルス感染症の影響によって巻線や電動車向け電池用金属多孔体(セルメット)などの自動車向けの需要が落ち込んだほか、電力ケーブルと電力工事は案件が遅延、また、建設・電販市場向けの産業用電線や住友電設㈱の電気設備工事の減少もあり、売上高は634,191百万円と78,352百万円(前期比11.0%)の減収となりました。
営業利益は、売上減少により25,024百万円と2,090百万円の減益となりました。

2021年度の重点取り組み事項

●電力ケーブルでは、海外の大型プロジェクト、国内の設備更新需要、再生可能エネルギー案件の受注を進めるとともに、コスト低減、品質向上、新製品開発、プロジェクトマネジメントの強化にも注力していきます。

●電動車向けのモータ用平角巻線では、需要増に応じたグローバルな生産能力増強を進めていきます。

●日新電機㈱や住友電設㈱を含めたグループの総合力を活かして、一層の受注拡大に取り組んでいきます。

再生可能エネルギー
PLC

社会課題解決への取り組み例

PLCストリング監視システム

脱炭素社会実現のために、再生可能エネルギーの導入が加速しています。特に導入が進んでいる太陽光発電は、設置後20年以上稼働しますが、長期に安定した発電量を維持するには、問題発生を即座に検知・対応することが非常に重要で、一般的には、異常を検知するための「監視システム」が導入されています。
当社は計測したストリング電力値を、AI※1を用いて異常判定し、その異常原因を緊急度別に通知する監視システムを開発しました。当社の監視システムは、既設の電力線を通信回線として利用するPLC※2技術を採用するため、監視システムを導入する際に追加の通信線の布設工事を必要とせず、稼働済みの既存発電所へも容易に導入可能です。
今回開発した異常判定検出・通知装置の活用によって、発電に関わる異常に対して早期対応が可能になることから、太陽光発電所の運用管理コストの低減と発電量の最大化に貢献します。

※1 AI: 人工知能 (Artificial Intelligence) 
※2 PLC: 電力線通信 (Power Line Communication)