自動車関連事業

自動車関連事業22V
自動車関連事業22V

事業概要

CASE※の加速的な進展や異業種の参入など、自動車業界が大きな変革期を迎えている今日、住友電工グループも世界33カ国へのグローバル展開力を強みに、グループ内のリソースを結集し、モビリティの進化に貢献しています。 主力製品のワイヤーハーネスは、自動車内部の隅々に張り巡らされています。激しい振動や熱に耐えながらも電力と情報を確実に行き渡らせるハーネスには高度な技術が求められ、当社グループはこの製品で世界を大きくリードしており、世界トップシェアを獲得。高い市場プレゼンスを確立しています。 また、自動車の軽量化に貢献するハーネスのアルミ化も着実に進めており、ハイブリッド車、電気自動車の普及はもちろん、車が膨大な情報を扱うコネクテッドカー、自動運転車の実現にも「つなげる、つながる」技術が不可欠なものとなっています。今後も、自動車と人、自動車と社会がつながる次世代に向け、貢献していきます。

CASE:自動車業界のトレンドを表す言葉で、Connected(つながる)、Autonomous(自動運転)、Shared(シェアリング)、Electric(電動化)の頭文字をとったもの。

中期経営計画"22VISION“ ~ セグメント戦略

自動車関連事業22V
自動車関連事業22V
自動車関連事業2020

2020年度実績

ワイヤーハーネスや自動車電装部品、防振ゴム・ホースの需要が、第1四半期を中心とした新型コロナウイルス感染症の影響による自動車生産の落ち込みにより減少したため、売上高は1,602,042百万円と81,588百万円(前期比4.8%)の減収となりました。営業利益は、売上減少に加えて、一部生産拠点のロックダウンに伴う代替生産や下期以降の需要急回復に伴う物流費の増加もあり、最大限のコスト削減対策を実施したものの、48,198百万円と20,015百万円の減益となりました。

2021年度の重点取り組み事項

●新型コロナウイルス感染拡大の対策として取り組んできたコスト低減活動を今後も継続し、需要変動に耐えうる筋肉質な事業体質の構築をさらに進めます。

●メガサプライヤーの実現に向けて、客先への提案型マーケティングの強化により、CASE関連の新製品創出や、顧客要望の高いハーネスのアルミ化を加速し、海外系顧客のシェア拡大に取り組みます。

●グローバル対応の深化や国内外事業拠点の統合・集約、コスト減によって収益力の回復を図りながら、次世代自動車に向けた新製品開発にも注力します。  

自動車製品

社会課題解決への取り組み例

高強度アルミワイヤーハーネス

当社グループは、通電性能は銅と同等でありながら、重量を半分に抑えたアルミ合金電線を開発、2010年より「アルミハーネス」として販売しています。その後も、自動車メーカーとの協議を重ね、さまざまなニーズに応える高強度アルミの開発に取り組み、2015年、「屈曲・耐熱」というニーズを満たし、銅を超える強度を持つ高強度アルミ合金電線の開発に成功しました。この「高強度アルミワイヤーハーネス」の製品化により、エンジンの周囲など、振動が激しい部位にもアルミハーネスの搭載が可能となりました。現在、国内外の自動車メーカーにおいて数多くの車種に採用される「高強度アルミワイヤーハーネス」は、自動車の軽量化によりさらなる燃費効率向上やCO2排出量削減に寄与するとともに、アルミは銅に比べ埋蔵量が多いため、希少資源の節約にも貢献します。