29 September 2025

分散型アーキテクチャを採用した柱上設置型OLTを初受注~FTTH化が困難な地域への光高速サービスのエリア拡大に貢献~

住友電気工業株式会社(本社:大阪市中央区、社長:井上 治、以下「当社」)は、CCJグループのケーブルテレビ事業者である株式会社エヌ・シィ・ティ(本社:新潟県長岡市、代表取締役社長:今泉 道雄、以下「NCT」)から、柱上設置型OLT(柱上設置型光回線終端装置、以下「R-OLT*1」)を初めて受注しました。


当社は、国内のケーブルテレビ事業者向けセンター設置型10G-OLTでトップシェアを誇っていますが、OLTのラインアップ拡充による競争力強化を図るため、分散型アーキテクチャ(DAA)*2を採用したR-OLTを有する米国Harmonic Inc.と協業し、日本国内市場向けの仕様検討や開発を推進しています。

本システムは、R-OLTとセンターに設置された管理サーバを組み合わせて運用されます。分散型アーキテクチャの特長により、センターの機器占有スペースや消費電力を削減し、また、センターからR-OLTまでの光ファイバー利用心数を抑えることができるため、効率的に長距離伝送が可能です。これにより、FTTH化が困難であった小規模エリアや遠方へのエリア拡大がより柔軟に行えるようになりました。



RemoteOLT実機


 

さらに、今回導入される管理サーバにはvCMTS*3機能が標準搭載されており、R-PHY*4装置を追加することで、ケーブルモデムも収容でき、FTTH化への二重投資を抑えつつ、スムーズなシステム移行が可能となります。

当社は、R-OLTの機能拡充に向けた取り組みを強化し、まずはプライマリ電話サービス*5対応を進めてまいります。さらに、将来の高速PON規格への適応や製品ラインアップの拡充により、高速・快適で安全なブロードバンドインフラの普及と発展に寄与してまいります。



*1 R-OLT(Remote OLT)
センターに設置されているOLT(Optical Line Terminal)機能を柱上ノードなどに設置し、分散型の構成で実現する装置
*2 分散型アーキテクチャ(DAA):Distributed Access Architecture
ネットワークの機能をセンターから、柱上ノードなどに分散して配置する仕組み
*3 vCMTS(Virtual CMTS)
従来のハードウェアベースのCMTS(Cabe Modem Termination System)をソフトウェア化し、サーバ上に仮想化実装した装置
*4 R-PHY(Remote PHY)
CMTSの物理層(PHY)を分散型の構成で実現した装置
*5 プライマリ電話サービス
NTT固定電話と同等の通話品質を持ち、110番、119番などの緊急通報にも対応可能なIP電話サービス



■株式会社エヌ・シィ・ティ(NCT)
株式会社エヌ・シィ・ティ(本社:新潟県長岡市)は、平成元年にサービスを開始した、有線テレビジョン放送事業・電気通信事業(インターネット、電話)を主な事業とする会社です。
長岡市、三条市、見附市、小千谷市、燕市、柏崎市、加茂市、田上町、魚沼市、南魚沼市、出雲崎町、十日町市、湯沢町、津南町にお住まいのお客さまに、多チャンネル放送(地上・BS・専門チャンネル)、インターネット、固定電話サービスを提供しており、約78,000世帯(2025年8月末現在)のお客様にご加入頂いております。テレビサービスでは地上デジタル11ch、12chを地域情報チャンネルとして‘自主放送’ ‘緊急放送’を行っています。

■株式会社CCJ
株式会社CCJ(本社:三重県四日市市)は、地域密着型ケーブルテレビの連合形成を目指す、CTY(三重県四日市市) ・NCT(新潟県長岡市)・ CNS(三重県鈴鹿市)3社の統括運営会社です。

プレスリリース

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