省エネ送電システムによる電力低損失化実証事業
~モンゴル国送電公社より感謝状を受領~
温暖化対策の一環として、日本は二国間クレジット制度(Joint Crediting Mechanism゠JCM)を推進しています。二国間クレジット制度とは、途上国への優れた低炭素技術・製品・サービスなどの普及や対策実施を通じて途上国の持続可能な開発に貢献すること、そして、日本の温室効果ガス排出削減への貢献度を定量的に評価するとともに、得られた削減分を「クレジット」として自国の削減目標達成にカウントできるというしくみです。
現在、世界17ヵ国が締結しており、締結国の一つであるモンゴル国において、住友電工は、2013年より「省エネ送電システムによる電力低損失化実証事業」に取り組みました。
本事業は、株式会社日立製作所が国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託を受けて実施してきたものです。当社はその事業の一環として、オユトルゴイ変電所とツァガン・ソブラック変電所間に低損失大容量電線を納入し、モンゴル国の無電力地域と鉱山に送電を行いました。また、その送電量をモニタリングし、送電時における電力ロスの低減効果を二酸化炭素(CO2)排出量に換算しました。このたび、1年間のモニタリング期間が終了し、CO2削減のクレジットの発行を申請できるようになりました。
また、温室効果ガス排出削減に貢献する先進技術を導入し、モンゴル国の経済の発展、無電力地域への電力供給に寄与したことが評価され、2019年2月にモンゴル国送電公社より感謝状を受領しました。
当社は独創性を持った製品開発・技術を通じて、今後も国内外の電力の安定供給や省エネルギー化、温室効果ガス排出削減を通じた環境問題解決に取り組んでいきます。