1974 光ファイバーケーブルの製造開始

1974年 光ファイバーケーブルの製造開始

新規事業への決断

 人間の髪の毛ほどの細いガラス繊維でできている光ファイバーは、その中心部に光信号を閉じ込め、数十km先まで伝搬させることができる高性能の伝送媒体です。住友電工では、1970年にイギリスで開催された幹線伝送路に関する初の国際会議*1に出席した社員の報告をきっかけに、研究者を増員し、光ファイバーの開発に着手しています。1973年には当時の小松通信事業部長、中原同副部長が常務会に出席し、「光ファイバーは将来の通信分野において非常に重要な技術であることは確かです」と開発本格化と事業立上げの必要性を経営陣に訴えました。当社の将来を左右する重大な事業判断ではありましたが、現在のような光ネットワーク社会の到来は想像もつかなかった時代に、当時の阪本社長はじめ経営陣は、海外での新技術開発競争の急進展から実用化は遠くなく、来る情報化社会の中核技術となることを確信し、新規事業として投資を決断しました。 こうして1974年、国内他社に先駆けて、横浜製作所に光ファイバー製造のためのパイロットプラントを完成させ、光ファイバーケーブルの開発・製造を本格的に開始しました。また同年、後に世界で最も普及した製法となるVAD法*2の基本特許を出願しています。

 当社の光ファイバーケーブルの輸出第1号は、1978年米国・フロリダ州のテーマパークにある電話局間を結ぶものでした。その後、1990年代に入り光ファイバーの需要が本格化。インターネットの普及や大容量高速化に貢献し、現在では、クラウド社会を支えるネットワークの基盤となっています。

*1 Conference on Trunk Telecommunications by Guided Waves
*2 VAD法:気相軸付け法。高品質な光ファイバーの量産性に優れた製造法。

「id」vol.06 特集:「クラウド社会をつなぐ光ファイバー最前線」もご覧下さい。

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