チタン
引張強度、ヤング率、耐摩耗性に優れたチタン合金部品を提供します
純チタンやチタン合金は汎用的な軽量構造材として広く使用されていますが、耐摩耗性、引張強度、ヤング率が低い課題があるため、その用途は限定されていました。当社が開発したチタン合金はチタン64合金をベース材料として、微細セラミックス粒子を均一分散させた材料であり、強度、剛性、硬度(耐摩耗性)いずれも従来のチタン64合金と比較して高い値を示します。これまで純チタンやチタン合金の適用が難しかった過酷な環境下での使用が可能となります。
【想定用途】半導体製造設備、産業用ポンプ等
材料組織
材料特性
材質 | チタン64合金 | 開発材※2 | ||
ヤング率 | GPa | 110 | 140 | |
引張強度 | 室温 | MPa | 980 | 1100 |
400℃ | MPa | 680 | 710 | |
磨耗量※1 | ㎛ | 1050 | 220 | |
硬度 | HRC | 30 | 37 |
※1同一条件で実施したピンオンディスク試験における摩耗量
※2本材料特性は一例であり、ベースとなるチタン合金組成や析出物含有量を変更することで材料特性を調整することが可能です。
チタン合金製 焼結部品
用途①:高速回転×高精度部品
⇒モータ部品、減速機部品、回転工具保持具
【メリット】
遠心力による変形を抑制できるため、実使用環境下において高い寸法精度を維持できます。
用途②:腐食環境×摺動部品
⇒軸受け、化学ポンプの回転部品(インペラー等)
【メリット】
耐食性と耐摩耗性を高いレベルで両立できます。
用途③:軽量×高強度部品
⇒自転車用スプロケット、ドローン用部品
【メリット】
チタン64合金よりも高強度のため、従来製品よりも薄肉・小型化できる可能性があります。