当社「成形体加工技術」は、粉末同士が結合していない 焼結工程前の成形体に切削加工を施すことで、切削抵抗を大幅に低減し高速加工を可能にします。
更に金型では困難な「横溝」「横穴」「薄肉形状」を付与することができ、焼結部品の形状自由度、設計自由度が向上します。
また「交差穴のバリレス化」による流路への異物混入防止・圧損低減の効果が期待できます。
更なる技術革新により、難削材への細穴・深穴加工も可能にしました

1. 成形体加工の工程

従来工程に対し焼結工程前に加工を行う事で切削抵抗が小さくなり、「加工スピードアップ」「工具摩耗抑制」の効果が見込まれます。また、成形体加工後の切削粉は再生粉として「リサイクル」が可能です。

従来工法と開発工法の図
従来工法と開発工法の図

2. 横溝、横穴加工

横溝成形体加工例
横溝成形体加工例

金型での造形が困難な「横溝」や「横穴」を造形することができ、設計自由度を飛躍的に向上できます。
これらの技術により、従来2部品接合が必要であった製品を「一体造形」し接合部の強度を上げることも提案します。

3. バリレス加工

バリ取りが困難な交差穴加工部においてもバリの発生を抑制できます。
穴内の異物がなくなり、穴詰まりの防止、圧損の低減などの効果が期待できます。

焼結体加工品と成形体加工品の図
焼結体加工品と成形体加工品の図

4. フル成形体加工

成形体加工の低切削抵抗を活かして、高密度に圧縮した素材から全て成形体加工で造形する技術を確立しました。成形体が脆いためカケ等の懸念がありますが、これまで蓄積してきた細穴や横溝の成形体加工技術を駆使し、品質を担保しながら高速加工できる最適条件を、見つけ出しました。
本製法は専用金型が不要なため、少量多品種生産の製品でメリットが期待できます。