ドイツ送電会社向け大型直流XLPEケーブルプロジェクト受注~陸上ケーブルメーカーSüdkabel社を買収~
当社は、ドイツ送電事業者Amprion社(本社:ドルトムント)から、525kV高圧直流(HVDC)XLPEケーブルプロジェクト「Korridor B V49」を受注し、また同社の連系線プロジェクト「Rhein Main Link」の一部のケーブル供給について優先交渉契約を締結しました。
本契約に伴い、ドイツ国内に製造拠点を確保するため、陸上ケーブルメーカーSüdkabel GmbH社(本社:マンハイム、以下「Südkabel社」)の株式90%を取得し、本年10月1日(予定)に子会社とします。
Korridor B V49とRhein Main Link(一部)の受注総額は30億ユーロ(約5,000億円)を超える大型プロジェクトであり、ともにケーブルはSüdkabel社の工場での製造を予定しています。今回、受注契約及び株式取得の調印式を、6月5日にベルリンにて行いました。
当社は2020年にAmprion社からドイツ北部のエムデンとオスターアト(デュッセルドルフ西部)を結ぶ、世界初の525kV高圧直流(HVDC)XLPEケーブルプロジェクト「A-Nord」を受注し、本プロジェクトの一部のケーブル製造をSüdkabel社に委託しています。
Korridor B V49はウィルヘルムスハーフェンとハムを結ぶルート長約300㎞、Rhein Main Linkはルート長約650㎞のプロジェクトとなる予定です。両案件ともに、北海の各種洋上風力電源から主需要地であるドイツ南部への送電を担い、完工時期は2033年予定です。本プロジェクトに使われる525kV高圧直流(HVDC)XLPEケーブルは、全量をSüdkabel社マンハイム工場で製造する予定です。
今回、上記案件の受注に伴い、約90百万ユーロ(約150億円)の増産投資を決定しました。今後、Südkabel社の株式を100%保有するWilms Groupから株式を90%取得し、Wilms Groupと出資比率に応じたSüdkabel社への増資引受(総額30百万ユーロ、約50億円)を行っていきます。なお、買収の手続完了は、関係当局の承認等を条件として、本年10月1日を予定しています。
ドイツのエネルギー転換に必要な高圧直流XLPEケーブルを現地製造することで、地元経済及び雇用にも貢献します。