エレクトロニクス関連事業

エレクトロニクス関連事業22V
エレクトロニクス関連事業22V

事業概要

現在、モバイル端末の伝送情報量の飛躍的な増加により、新たな機能や規格の開発が加速しています。また、電気自動車や自動運転の実現に向けてカーエレクトロニクス製品や航空機器向けのニーズも拡大しており、住友電工グループはこれらの成長市場を支えています。
さまざまな電子機器の発展を内側から支える多彩な素材・配線材・部材の開発に取り組み、中でも主力製品の「フレキシブルプリント回路」は、小さな面積の中に高密度で自由度の高い回路形成を可能にし、複雑化するあらゆる機器内配線に対応できる配線材料です。
さらに、電子ワイヤー製品や熱収縮チューブなどの電子線照射技術やポアフロン®モジュールなどのフッ素樹脂加工技術といった独自の材料開発・設計・加工技術、高速伝送技術などの強みを活かし、グローバル競争に対応するサプライチェーンの強化を図り、高性能配線と高機能部材のグローバルサプライヤーを目指していきます。

中期経営計画"22VISION“ ~ セグメント戦略

エレクトロニクス関連事業22V
エレクトロニクス関連事業22V

2020年度実績

携帯機器用FPC(フレキシブルプリント回路)の売上は減少しましたが、電池端子用リード線(タブリード)などの電子ワイヤー製品の需要が増加したことに加え、前年の第2四半期に子会社化した㈱テクノアソシエの寄与もあり、売上高は前期比ほぼ横ばいの252,618百万円(448百万円(0.2%)の増収)となりました。
営業利益は、電子ワイヤー製品の売上増加と、携帯機器用FPCのコスト改善や不採算品からの撤退などの収益力回復の取り組みにより、10,047百万円と9,511百万円の増益となりました。

エレクトロニクス関連事業2020

2021年度の重点取り組み事項

●FPCに関しては、グローバル生産体制の最適化と生産性改善による収益力向上に引き続き取り組むとともに、車載用途への拡販、高精細化・高周波化に対応した新製品の開発を加速していきます。

●電子線照射やフッ素樹脂加工といった独自技術を活かした、電動車の電池端子用リード線(タブリード)や電動パーキングブレーキ用電線、熱収縮チューブ、水処理製品については、多様な客先ニーズを捕捉して事業の拡大を図っていきます。

●昨年度にグループインした(株)テクノアソシエとの事業シナジーの拡大に取り組みます。

ポアフロン
※ポアフロン®:住友電工が製造する100%PTFE(四フッ化エチレン樹脂)を 使用した多孔質材料。

社会課題解決への取り組み例

ポアフロン®

現在、水質汚染の問題は国際的な課題となっています。特に経済の発展が著しい新興国では工業化や人口の都市集中が進み、工場排水や家庭排水による河川の汚染が人の健康や生態系に影響を与えています。
当社グループが2003年から製造している、産業排水や下水処理等の、ろ過膜ポアフロン®※モジュールは、優れた耐薬品性、高強度、高い透水率、そして耐熱性の特長があり、国内はもとより、アジア、北米の産業排水分野で数多くの納入実績を積み重ねてきました。
このポアフロン®モジュールをキーパーツに膜浸漬槽、ポンプ、散気ブロア、制御盤等からなるシステムを構築した膜分離排水処理装置は、排水の量、濃度、天候等の変化に左右されず安定した性能を発揮し、エネルギーコストや設置面積においても大幅な改善となっています。今後もポアフロン®の強みを活かし、世界中の人々の水環境の保全に貢献していきます。