情報通信関連事業

infocommunications
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事業概要

現在、情報通信の分野はクラウドサービスの拡大や5G時代の到来により、データトラフィックが格段に増加しています。住友電工グループは、こうした環境変化に対応し、世界トップレベルの光ファイバ製造技術や、伝送デバイス、化合物半導体、アクセス機器技術などを駆使し、大容量高速通信の実現に取り組んでいます。今では社会基盤として欠かせない通信インフラで活躍する光ファイバは、1970年代から製造を開始。現在では、光ファイバの中でも、優れた伝送特性や高信頼性が求められる伝送距離1万kmを超える超長距離海底システム用途の光ファイバ(Zファイバ)を開発、低伝送損失の世界記録を更新するなど、高い技術力でプレゼンスを確立しています。その他、超多心光ケーブル製造技術、映像・光アクセス機器のソフトウェア開発などの強みを有し、光・無線用化合物半導体での材料からデバイスまでの垂直統合による連携開発などによって、グローバル市場をリードしていきます。

中期経営計画"22VISION“ ~ セグメント戦略

情報通信関連事業22V
情報通信関連事業22V
情報通信関連事業2020

2020年度実績

光・電子デバイスやアクセス系ネットワーク機器などの需要増加により、売上高は224,576百万円と7,175百万円(前期比3.3%)の増収となりました。営業利益は、売上増加と生産性改善によるコスト削減により光ファイバの価格低下を吸収して、24,343百万円と6,508百万円の増益となりました。

2021年度の重点取り組み事項

●クラウドサービス市場の拡大や第5世代移動通信システム(5G)に対応する極低損失光ファイバ、超多心光ケーブルや光配線機器、光デバイスなどのデータセンタ関連製品や電子デバイス、アクセス系ネットワーク機器など、社会動向や市場ニーズに応じた高機能製品の開発・拡販に引き続き取り組んでいきます。

●光ファイバなど価格競争が激しい製品においては、徹底したコスト削減により収益性の確保に努めていきます。

Optical fibers
Optical fibers

社会課題解決への取り組み例

Z-PLUS Fiber®150 ULL

スマートフォンや動画配信などの急速な進化・普及によって、光ファイバには一度により多くの情報を伝送可能とする性能向上が求められています。
特に、大陸間を結ぶ長距離伝送システムでは、光ファイバには伝送損失の低減が強く求められるようになりました。
当社グループが開発した「Z-PLUSFiber®150 ULL」は、これまでに世界に先駆けて開発してきた光ファイバの量産技術と、新たに開発した低損失化技術を組み合わせることで実現した超低損失の光ファイバです。
これに加えて、実効コア断面積(光が伝搬する部分の断面積)を拡大したことで、急速に普及が進む大容量デジタルコヒーレント通信技術に最適な伝送性能を有しています。
特に、光海底ケーブルシステムでは、伝送容量の増大、伝送距離の延長だけではなく、高価な光増幅中継器の台数削減によるシステムの総コスト削減にも貢献するものと期待されています