1982年 世界最大級のダイヤモンド単結晶の合成に成功
人工ダイヤモンド
ギネス世界記録認定
住友電工の主軸製品である電線製造においては、所定の寸法径に仕上げるために「線引きダイス」という工具が使用されていました。1970 年頃、その材料である超硬合金に替わる素材として、住友電工はダイヤモンドに着目。そこから、住友電工の合成ダイヤモンド開発の歴史が始まりました。
当時、米国企業では直径4 ~ 5 mm(~ 0.75 カラット)ほどの大きさの人工ダイヤモンドの合成に成功しており、既存の特許を回避したダイヤモンドの開発は不可能だと思われていました。当社は新しい合成技術の研究を重ね、1982 年に当時最大級の直径約6mm(1.2 カラット)ダイヤモンド単結晶の合成に成功し、1984 年版のギネスブックには「世界一大きい合成ダイヤモンド」として掲載されました。また、1989 年には1cm 級大型合成ダイヤモンド単結晶の量産化を実現しました。当時の結晶は不純物の影響で黄色い色をしていましたが、より大型で、より無色透明の高純度結晶を作り、適用範囲を広げ、産業技術の発展に寄与していきたいという研究者の熱い想いと粘り強い研究・開発により、現在では高純度で無色透明な直径11 ~ 12 mm(10 カラット前後)の高品質な大型結晶が得られています。
現在では、従来の工具用途のみならず、光学部品や窓材、分光素子などの非工具製品へも用途を拡大させています。
1984 年版ギネスブック掲載の認定証